日英21世紀委員会に参加(3月10〜13日)

日英21世紀委員会にて
 上田いさむは、3月10日〜13日に、東京と名古屋で行われた「第21回日英21世紀委員会」での日英両国に関わる外交課題や環境問題などに関する活発な議論に参加しました。
 この委員会は、毎年一回、日本とイギリスで交互に開催されるもので、両国の国会議員、学者、マスコミ関係者、経済人などが参加して、さまざまな問題について自由に意見を交換する会議です。

 現在は、日本側議長を塩崎泰久衆議院議員がつとめ、今回から英国側議長をJ・カニンガム下院議員・元農漁業食料大臣がつとめることになりました。
 上田いさむは、ロンドン郊外のディッチリー・パークで開かれた第18回会議から正式メンバーとして参加しています。

・会議等の主な日程

(上田いさむは、国会の参院予算委員会が開催されたことなどから、を付した会議の一部にしか参加できませんでした。)

3月10日
(木)
■夕刻
・逢沢外務副大臣主催歓迎レセプション(
3月11日
(金)
■午前
・朝食懇談会「日本の政治情勢」(
[基調報告]
 上田いさむ 財務副大臣
 古川元久  衆議院議員(民主党)

【セッション1】
「東アジアにおける日本」

[基調報告]
 青木昭明 ソニー(株)業務執行役員専務

《名古屋に移動》
■夕刻
【セッション2】
「欧州共同体における英国」

[基調報告]
 V・ブルマー・トーマス 英国王立国際問題研究 所長

・夕食懇談会
3月12日
(土)
■午前
【セッション3】
「グローバル・ガバナンスの課題への対応」

[基調報告]
 西原正 防衛大学校長
 S・ゴマソール 前駐日大使
■午後
【セッション4】
「国際的なエネルギー安全保障における新たな課題と日英協力」

[基調報告]
 葛西敬之 JR東海会長
 ハウエル卿 英国上院議員
 N・チェンバレン URENCO社社長

【セッション5】
「開発と環境保全:自然の叡智の追求」

[基調報告]
 佐々木元 NEC代表取締役社長
 B・エモット エコノミスト誌編集長(
■夕刻
・夕食懇談会(
3月13日
(日)
■午前
【セッション6】
「中国の躍進と国際秩序における経済及び安全保障面での影響」

[基調報告]
 武見敬三 参議院議員(自民党)
 前原誠司 衆議院議員(民主党)
 J.ボイド ケンブリッジ大学チャールズカレッジ学長、元駐日大使
・議長総括
■午後
愛・地球博イギリス館、JR東海館などを見学(

■会議等の概要と主な発言
・朝食懇談会(11日)

 古川元久衆議院議員から、日本の当面している最大の課題は、少子高齢化の進行と安定した社会保障制度への改革であると述べ、国会で長期的な視点に立って年金や医療制度のあり方について議論を深めていく必要性を強調しました。
 また、その際には、社会保障が国民的な課題であることから、党派を超えてコンセンサスをつくるべきであり、選挙の争点になることは極力避けるべきであるとの考えを示しました。

 つづいて、上田いさむは、現在の日本の深刻な財政事情について説明した上で、当面する最大の課題は財政健全化であると述べ、公共事業費やODAなど歳出削減の取り組みと成果について報告しました。さらに、政治的に困難な課題ではあるが、今後社会保障の歳出増加を抑制するとともに、適切な財源の確保が必要であるとの見解を述べました。
 また、社会保障制度改革を争点にするべきではないとの意見には賛成であるが、実際には野党は制度設計の細部についての意見の相違を争点にするであろうと述べ、大きなブレがないように少なくともフレームワークについて合意することをめざすべきであるとの意見を述べました。

 これに対して、英国側から、日本の為替政策や外貨準備の状況、株式市場の活性化施策、税制改革の方向などについて質問や意見が表明されました。

■会議等の概要と主な発言
・セッション6:
「中国の躍進と国際秩序における経済及び安全保障面での影響」(12日)

 武見参議院議員(自民)と前原衆議院議員(民主)から、最近の「政冷経熱」といわれる日中関係、中国の経済成長にともなうエネルギー需要の増大、東シナでの資源開発問題、中国の軍備増強などについて報告がありました。
 これに対して、日英両国の委員からさまざまな意見が表明され、活発な論議が展開されました。

 上田いさむは、日本の対中国感情はとても複雑な状況にあるとの考えを示しました。経済界は中国にかつてないほど強い関心を持っており、大企業のみならず中小企業も中国経済の恩恵を受けているのが実態である一方、中国の政治的・経済的プレセンスの増大には違和感や警戒感を強めているのも事実であると述べました。
 また、日本がアジアにおけるプレセンスを保つためには、ODAの効果的に実施していくとともに、災害復旧・平和維持などへの自衛隊の参画を段階的に拡大していくことが重要であるとの考えを述べました。
 さらに、日本とのアジア諸国との関係強化のために避けて通れない問題が歴史認識・和解問題であり、国内と欧米を含む海外で歴史認識の見方にギャップがあることを自覚する必要がるとの意見を述べました。