航空自衛隊古垣吏一空佐から、日米安保条約の経緯と役割など日本の防衛政策について説明があった後、アラブ側から質問や意見が述べられ、ディスカッションが進みました。
上田いさむは、アラブ側議員の質問に答えて、戦後日本は旧ソビエトと中国の周辺二大国の脅威に単独で対応しようとすれば相当な軍備増強が必要であったが、日米安保条約を締結することによって防衛支出を必要最小限に抑えることができ、その分経済開発に多くの資金を充てることができたのは事実であると述べました。
現在、日本を取り巻く国際環境の変化や米軍の再編にともない、直接的な侵略を想定した陸上兵力を合理化しつつ、機動的かつ効果的な防衛力の整備に転換していると説明した上で、日本は今後とも単独で軍事大国になる意思は有していないとの見解を述べました。
この他、自衛隊による国際貢献のあり方、憲法見直し論議、国連安保理改革と日本の常任理事国入りなどについて活発に意見が交換されました。
アラブ側議員数名から、日本のアフガニスタン、イラク問題におけるアメリカ支援については、アラブの人々の日本に対する信頼や好感度を大いに損ねたのは事実だが、政府や国会議員は、日本の置かれている安全保障上の必要性から、アメリカと特別な関係を維持する政策判断を理解していると述べていました。
アラブ側議員の一人は、日本は国連に多額の出資を行っており、アジアを代表する先進工業国であることから、国連の常任理事国となる資格は十分であるとの考えを述べた上で、アラブ諸国などの支持を拡大するためには、日本がアメリカ追随ばかりではなく、アメリカの独善に対する歯止めの役割も果し得ることを示す必要があると注文をつけました。 |