第34回日米国会議員会議に参加(11月29日〜12月1日)

日米国会議員会議
 第34回日米国会議員会議及び第3回日米韓国会議員会議が、国会内及び都内ホテルの会議室で開催され、9月の総選挙結果などの政治・経済情勢、北朝鮮情勢などの安全保障問題など幅広いトピックに関して議論が行われました。上田いさむは、一部セッションで議長役をつとめたほか、会議の議論に参加しました。
 米国からは、J・センセンブレナー(共和・ウイスコンシン州)、J・マクドーマット(民主・ワシントン州)、M・ボーダロ(民主・グアム準州)の下院議員3名のほか、ジョージ・ワシントン大学H・ナウ教授、貿易・投資コンサルタントH・マルグレン博士らが出席しました。
 韓国からは、チュン・ウイヨン(ウリ党)、ホアン・ジンハ(ハンナラ党)、キム・ミュンジャ(ウリ党)の国会議員3名ら参加しました。
 日本の衆院からは、議長の大野功統(前防衛長官、自民)、杉浦正健(法務相、自民)、小坂憲次(文科相、自民)、山本幸三(自民)、牧原秀樹(自民)、佐藤ゆかり(自民)、古川元久(民主)らが、参院からは、議長の松田岩夫(国務相、自民)、前田武志(民主)、藤末健三(民主)らが出席しました。
●会議の主な日程

29日(火)
夕刻 米国国会議員歓迎夕食会(*)
30日(水)
(第34回日米国会議員会議)
午前 セッション1:日米政治情勢、経済情勢(*)
午後 セッション2:安全保障問題(*)
夕刻 米・韓議員歓迎夕食会
1日(木)
(第3回日米韓国会議員会議)
午前 セッション1:北朝鮮問題と6カ国協議(*)
午後 セッション2:アジアの安全保障問題、環境問題など(*)
夕刻 閉会式・夕食会
(*)は上田いさむが出席した行事です

●会議の議事要旨

セッション1:日米政治情勢、経済情勢

(1)衆議院選挙結果について、日本側の与野党議員から与党圧勝の要因などについて発言があり、それに対して米側議員らから質問や意見が示され、議論が行われました。主な論点は以下のとおりです、
  • これまでは投票しなかった無党派の若者層が与党に投票した要因
  • 自民党・公明党の与党選挙協力の効果
  • 郵政民営化の目的と内容、有権者が民営化を支持した理由
  • 年金問題などが争点とならなかった理由
  • 与党圧勝が今後の政策や意思決定に与える影響
  • ポスト小泉の予想と政策の方向性、など

(2)米側与野党議員がそれぞれの立場から、ブッシュ政権の年金改革、対イラク政策、スキャンダル問題などの政治課題と今後の政権の行方、中間選挙の見通しなどについて発言があり、それに対して日本側から質問や意見が表明され、議論が行われました。主な論点は以下のとおりです、
  • ブッシュ大統領の求心力が低下して、機能不全に陥っているのか
  • 対イラクなどの外交政策に変更が予想されるのか
  • 社会保障改革の方向と見通し
  • 中間選挙の見通しについての与野党議員双方の見方

(3)日本側議員から、最近の景気動向について、企業収益、雇用情勢などが改善しており、引き続き緩やかながら回復を続けているとの説明を行いました。また、米側議員からも米国経済が引き続き好調に推移しているとの説明がありました。その上で、質問や議論が行われましたが、主な論点は以下のとおりです、
  • 米国の利上げの行方と経済に対する影響
  • 日本のデフレの状況と金融政策変更の可能性
  • 米中間の貿易収支不均衡と為替政策、など

*上田いさむの発言の要旨
  • 総選挙での与党勝利の要素は、(1)郵政民営化問題を通じて改革に本気で取り組んでいる姿勢が有権者に伝わったこと、(2)景気が回復局面にあり、政府・与党の財政・経済政策が変更されることを嫌ったこと、(3)年金問題などについて民主党の対案が曖昧で理解されなかったこと、などがあげられる。
  • 公明党は、選挙区では大きく得票を伸ばした一方、比例区では得票増にもかかわらず高投票率についていけずに苦戦した。
  • 今回の選挙で、日本においてもテレポリティックスの傾向が明らかになった。次の政治リーダーの条件は選挙の顔となり得るかであり、テレビ映りがますます重要になる。

セッション2:安全保障問題

  • 中国の軍備増強に対する考え方、中台関係、海外米軍再編問題などについて意見交換を行いました。

第3回日米韓国会議員会議

セッション1:北朝鮮問題と6カ国協議

 このセッションは、上田いさむが議長として進行しました。まず、韓国与党議員から、北朝鮮との対話と関与を重視し、漸進的、平和的にキム・ジョンイル独裁政権を退けて朝鮮半島統一をめざすノ・ムヒョン政権の基本的な対応について説明があり、それに対して韓国野党議員からは現政権の見方が甘すぎる旨の批判がありました。その後、日本及び米国議員から質問や意見が述べられ、議論されました。主な論点は以下のとおりです、
  • 朝鮮半島統一についての韓国政府の考えているスケジュール感覚の妥当性や統一にともなう莫大なコストをどう負担するのか
  • 独裁政権崩壊の可能性と想定されるシナリオ
  • 11年前の米朝合意を反故にしているキム・ジョンイル政権との交渉は信頼できるのか
  • 6カ国協議での日米韓の利害が最も一致していることから、3カ国の協力が何よりも重要
  • 日本による経済制裁発動の有効性、など

セッション2:アジアの安全保障問題、環境問題など

 米国議員から、米国がアジアの安全保障と経済発展に貢献してきており、今後とも関与していく考え方が述べられ、それにもかかわらず東アジアサミットから除外されていることに不快感が示されました。それに対して、日本及び韓国議員から質問や意見が示され、その後議論が行われました。
 韓国与党議員からは、アジアの中国や日本が国際社会でより大きな役割を担おうとしていることは当然であり、韓国としても可能な限りそうした動きは支持していること、韓国は価値観を共有している米国・日本との関係を最重要視していることに変わりはないことなどの発言がありました。一方、韓国野党議員からは、現政権の対米、対日政策はわかりにくく、誤解を招いているとの批判も示されました。
 さらに、韓国議員から、環境問題についての同国の取り組みが紹介され、それについて日本及び米国議員が発言しました。
 主な論点は、以下のとおりです、
  • 今後のアジア地域の安全保障や経済発展における米国の役割をどう考えるか
  • 東アジアサミットを主導する中国の狙いと日米韓の対応
  • 韓国民の対米感情とノ・ムヒョン政権の対米政策の評価
  • 日韓FTAの必要性
  • 靖国神社参拝問題など最近の日韓関係の問題に対する考え方や今後の方針
  • 米国の京都議定書加入の可能性、中国などによる環境汚染。

*上田いさむの発言の要旨
  • 東アジアサミットの構成に関する米国の懸念は理解する。アジア太平洋地域を包含する枠組みとしてはAPECがあり、東アジア地域に限定した枠組みとしてはアセアン+3がる中で、米国を除き、オーストラリアやインドを含む枠組みの目的が不明確である。
  • 東アジアの経済は、WTOなどのグローバルな経済秩序と不可分であり、国際的なルールを完全に遵守する義務を負っていない域内国が主導してローカルルールをつくることは3カ国の国益に反することになり、避ける必要がある。