| ● NZ訪問の主要日程 |
21日(水) |
|
22日(木) |
|
23日(金) |
|
24日(土) |
- 自動車にてロトルラ市に移動
-
ロトルラ市郊外で酪農牧場を見学、農場主と懇談
- ロトルラ湖周辺の観光施設、文化施設などを見学
- レッドウッド林業試験場を見学
- マオリ族の伝統文化のショーを鑑賞
|
25日(日) |
- マオリ族の聖地であり、間欠泉などでも有名なワカレワレワ地区を訪問、マオリ伝統工芸、文化財などを見学
-
レインボースプリングズ自然動植物園を見学
- アグロードーム観光牧場を見学
- 飛行機にてウェリントンに移動
|
| 26日(月) |
- 外務・貿易省を訪問し、マッキノン事務局次長らと日・NZ経済・貿易関係、世界貿易機関(WTO)ドーハラウンドの見通し、北朝鮮情勢、在日米軍再編問題、対中政策、対印政策などについて意見交換
- NZアジア協会を訪問し、メーソン副理事長ほかと懇談
- 農業水産省を訪問し、シャーウィン事務局長ほかと、日・NZ自由貿易協定(FTA)協議の見通し、日本の乳製品・牛肉・材木等の関税、日本の農政改革の内容などについて意見交換
- ゴフ防衛・軍縮軍備管理・太平洋地域問題・貿易及び貿易交渉担当大臣(国会議員)と、WTO交渉ドーハラウンドの行方、イラク・アフガンでの両国の協力の成果と今後の展望、東チモール及びソロモン諸島問題に対するNZの取り組み、国連改革、日本経済の見通し、日本の新政権の行方、北朝鮮ミサイル問題、東アジアサミットへの対応などについて懇談
- サットン国務大臣兼貿易交渉担当副大臣(国会議員)と、日・NZ貿易・投資の促進策、日本の金融政策の行方、地球温暖化対策、捕鯨問題などについて懇談
- マハレー放送・国立研究機関・教育研究・科学技術大臣(国会議員)と、日・NZ教育交流、両国における学校教育の課題と改革の方向性、少子化対策などについて懇談
-
テパパ(ウェリントン博物館)などを見学
- 駐NZ斎藤大使ほかと懇談
|
27日(火) |
- 内閣府ウィーバー審議官(元駐日大使)、レーウィン・ウェリントン商工会理事長らと朝食懇談
- NZ教育協会を訪問、ボーグ広報部長と日・NZ教育交流などについて懇談
- ウェリントン・ヴィクトリア大学を訪問し、スコット教育学部長、日本人留学生らと懇談
- NZ・日本友好議員連盟マッケー会長ほか議員連盟会員議員らと、日・NZ経済関係、日本の社会保障制度改革、両国の政治情勢、捕鯨問題などについて懇談
- NZ国会議事堂、国会図書館などを見学、クエスチョン・タイムを傍聴
- クラーク首相を訪問し、日・NZのFTA交渉の見通し、日・NZ教育・文化交流、対中国政策、地球温暖化対策などについて意見交換
- ウェリントン市内などを見学の後に、飛行機にてオークランドに移動
|
| 28日(水) |
|
|
|
● 要人との会談の概要
|
| |
ヘレン・クラーク首相 |
ニュージーランドでは、国会議事堂に10階建ての円筒形の閣僚事務所が併設されており、その最上階に首相事務所が、またその下の各階には閣僚の事務所が設けられています。この閣僚事務所棟は、外観が蜂の巣に似ていることから“bee
hive”と俗称されています。
27日午後、首相事務所と訪問し、約40分間会談しました。会談には、NZ側は首相の秘書官と外務省の担当官がそれぞれ一人陪席するだけで、幅広い課題について率直な意見交換を行いました。
冒頭、私から今回の招聘に対する謝意を述べ、ここまでに政府・議会関係者と会談したほか、教育機関なども見学したことを報告し、有意義な訪問となっていると述べました。 |
FTA交渉の進展を期待 |
クラーク首相からは、日本は、NZにとって多くの価値観を共有するアジア太平洋地域のパートナーであるとともに、貿易・投資の面でも最も重要な国の一つであると認識を示しました。NZは、オーストラリアやインドとともに東アジアサミットのメンバーでありたいと考えており、日本の支持への謝意を示しました。また、一昨年来日した折に、NZと日本の経済連携協定(EPA)についての研究を開始することができたことは評価しているが、その後の進展が期待通りでないと述べ、NZからの農産物輸出の増大が日本農業に深刻な影響が及ぼすとは考えにくいとの考えを述べました。
これに対して、私からは、日本とNZはアジア太平洋地域において、民主主義や自由経済の理念を共有し、良好な政治・経済関係を発展させてきただけでなく、テロ対策、法の支配、人権、知的財産権など今日的な課題についても協力関係にあるとの認識を述べました。その上で、EPAについては、これまでマレーシア・タイ・フィリピンなどとの交渉が進展し、ASEAN全体との間のEPAが視野に入ってきているとの現状を説明し、日本がWTOやEPAによる貿易や投資により利益を得ていることについての理解は広まっているとの意見を述べました。また、NZとのFTAについては、最大の課題は農産物貿易問題であるが、日本でも農業の構造改革を強力に推進しており、その進度についても考慮していただき、かつ最もセンシティヴないくつかの問題について理解が得られれば、進展するものとの期待を述べました。 |
国際社会の課題にも協力して対応 |
さらに、私から、今日の国際社会はテロの多発、貧困や圧政の蔓延など多くの課題に直面しているが、日本とNZはともに平和国家として多様な問題に協力して対処してきたが、今後も協力関係が維持・強化されることを期待していると述べました。
これに対して、クラーク首相は、アフガニスタン問題やイラク問題における日本の貢献は高く評価していると述べた上で、アフガニスタン問題に対するNZ軍の活動などについて紹介しました。また、東チモールやソロモン諸島問題に言及し、日本の支援への期待を表明し、さらに、NZは米国とも連携しつつ、日本などの地域の友好国と協力して各種課題に対応していきたいと述べました。 |
教育・文化での協力拡大を |
クラーク首相から、アジア太平洋において中国の経済的、政治的、軍事的プレゼンスは増加しており、NZと価値観は異なっているが、NZ中の友好関係を増進していく考えを述べた上で、アジアの大国同士である日中関係が改善することを期待していると述べました。また、近年NZにおける中国のプレゼンスが大きくなる一方で、日本のプレゼンスが低下していることは残念であると感想を述べました。
これに対して、私からは、近年日中の政治的関係が良好ではないのは事実であり、とても残念であると述べ、政府・与党としても関係改善に努力していると応じました。アジア地域全体が経済発展を遂げる中で日本経済が低迷していた結果、日本のプレゼンスが相対的に低下ししたことは止むを得ないが、これからは経済面だけでなく、教育、文化等のソフト面での交流を促進していきたいと述べました。また、日本では英語を初等教育段階から取り入れる方針であり、NZには外国語として英語を教育するノウハウの蓄積があり、協力していただける分野が多いと考えていると述べました。
|
| ゴフ防衛・軍縮軍備管理・太平洋地域問題・貿易及び貿易交渉担当大臣 |
|
|
ゴフ防衛・軍縮軍備管理・太平洋地域問題
・貿易及び貿易交渉担当大臣と
|
閣僚事務所棟内の執務室を訪問し、約1時間にわたり、日本・NZ間の外交課題や両国にとって共通する国際問題について、意見を交換しました。
ゴフ大臣から、これからジュネーブのWTO閣僚会議に出席するため出発する予定であるが、何とか早期に成功させたいとの考えが示されました。また、NZとしては、日本とのEPA交渉に強い関心を持っており日本の政府・与党としても積極的に対応してほしいと要望しました。
それに対して、私から、日本はWTOの自由貿易体制の恩恵にあずかっており、今回の交渉が早期にまとまることを期待していること、EPA交渉についても農産物貿易が政治的に困難な問題ではあるが前向きに議論しているとの考えを述べました。
ゴフ大臣からの質問に答えて、私から在日米軍再編の内容を説明し、これによって「日米の協力体制が変質するものでもないし、抑止力が低下するものでもないとの考えを述べ、さらに日本が独自の軍事力を急速に増強する意図もないとの見解を示しました。これに対して、ゴフ大臣からは、日米の協力関係は地域の安全のために重要であり、日本政府の姿勢は評価していると述べました。さらに、ゴフ大臣から、国際的なテロとの戦いにおけるNZの取り組みについて説明があり、日本の対応を評価すると述べるとともに、東チモール、ソロモン諸島問題に関する日本の理解と協力に感謝すると述べました。また、ゴフ大臣の国連改革については基本的に日本と同じスタンスであり、日本の常任理事国入りは支持するもののP5も含めて拒否権には反対であるとの発言に対して、謝意を表するとともに、日本としては特権的な拒否権を得ることにはこだわっていないとの立場を説明しました。
ゴフ大臣から、ポスト小泉の日本政治の今後の見通しについて質問があったのに対して、私から、今秋は主要政党の人事大会が予定されているが、中でも次期総理を選出する自民党総裁選挙に注目が集まっている状況を説明した上で、誰が総理になっても現在の改革路線は基本的に継承されるとの見方を述べました。
|
サットン国務大臣兼貿易交渉担当副大臣 |
NZ労働党のベテラン議員で、かつて外務・貿易大臣をつとめた経験もあるサットン大臣と閣僚事務賞棟の執務所で約1時間にわたり、日本・NZの経済関係、アジア太平洋地域の諸課題に対する両国の連携強化の必要性、WTO交渉の見通し、京都議定書の温暖化ガス排出削減目標達成の見通しなどについて意見を交換しました。
サットン大臣からは、日本とのEPA交渉はNZにとってきわめて重要な問題であり、日本側の積極的な取り組みを要請されました。これに対して、私から、国内世論もEPAによる利益を理解するようになっており、農産物などの困難な分野についても相互理解を深めてよい結論を導き出したいと発言しました。また、サットン大臣は、捕鯨問題に関するNZ政府の姿勢は基本的には変わっていないが、科学的な根拠に基づく適切な資源保護が行われるのであれば、部分的に商業捕鯨を再開することも検討するべきであるとの考えを示しました。これに対して、私から理解に謝意を表明するとともに、商業捕鯨が中止されてから相当な期間が経過しており、国内の鯨肉需要がにわかに増大することは考え難く、捕鯨船団もほとんど消失してしまっていることから、捕鯨が解禁されてもすぐに大量に捕獲が行われることは考え難いと説明しました。 |
マハレー放送・国立研究機関・教育研究・科学技術大臣 |
|
|
マハレー放送・国立研究機関・教育研究
・科学技術大臣と
|
マハレー大臣とは、閣僚事務所棟の執務室で約1時間にわたり、教育分野での日NZ協力の重要性、日本とNZにおける教育制度改革の現状と見通しなどについて意見を交換しました。
私から、今回のNZ訪問では、オークランド大、ヴィクトリア大、語学学校などを訪問し、教育関係者と懇談した内容などについて説明しました。その上で、日本での英語教育の課題などについて語り、英語教師の教育手法の改善などに対するNZの協力を要請しました。
マハレー大臣は、ジェットプログラムを通じて多数のNZ青年が日本各地の学校で英語教師をつとめているが、相互理解を深める上でとても貴重な活動であると述べ、今後両国関係を強化していくためにも青年世代の交流促進が重要であるとの考えを示しました。これに対して、私から教育分野での協力については、日本としても関心が高く、是非拡充していきたいと考えていると述べました。
また、マハレー大臣から日本の少子化傾向について質問があったのに対して、私の方から出生率が減少し続けている現状を説明し、社会保障制度の持続可能性にとって大きな課題となってと発言しました。その上で現在、政府・与党として進めているさまざまな少子化対策、子育て支援策などについて紹介しました。
|
|