NPOの憲法講座で講演

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15日午後横浜市内で開かれた、(NPO)参加型システム研究所主催の「NPO大学憲法連続講座」に招かれ、講演を行いました。当日は、自民・公明・民主の各党の国会議員が、順次憲法改正をめぐる各党の検討状況や考え方などについて説明した上で、参加者との間で質疑応答を行いました。

 

NPOの憲法講座で講演

 

○講演の概要

1.現憲法に対する評価
  • 日本国憲法は、制定の経緯はともかくとして、当時から今日に至るまで国際社会におけるわが国の立場を適切に踏まえたもので、高く評価できる。
  • 憲法の3原則(1.国民主権主義、2.恒久平和主義、3.基本的人権の尊重)は、今日も生きている優れた原理であり、憲法に定められている内容も評価できる。
  • 一方、制定後60年が経過し、わが国を取り巻く国際環境も大きく変わったほか、守られるべき権利の内容や優先度も変化している。

 

2.「加憲」が現実的なアプローチ
  • 以上の現状認識を踏まえて、公明党では、現憲法の法文をベースにして必要な個所について条文の修正・追加を行う「加憲」を主張している。
  • 「加憲」であれば、国会議員も国民も、幅広い分野に及ぶ改正案について一括して判断する必要がなく、事項ごとに判断を示すことが可能となる、現実的なアプローチである。

 

3.2004年に論点整理を公表
  • 公明党では、国会の両院に憲法調査会が設置されることを踏まえ、99年12月に党内に憲法調査会を発足させ、憲法全体について検討し、04年6月にそれまでの論議を踏まえて「論点整理」を公表した。
  • 「論点整理」は党としての改憲案ではなく、必ずしも意見を集約したものではなく、党内論議を整理し、とりまとめたものである。

 

4.論点整理の主な内容(第9条以外)
  • 第3章「国民の権利及び義務」では、1.環境権、プライバシー権、知る権利等の新しい権利を追加することの是非、2.裁判を受ける権利を実質的に保証する必要性、3.犯罪被害者の人権の明記、など
  • 第4章「国会」では、二院制を維持した上で衆参両院の役割や権限の見直し、国政調査権の権現の強化・明確化、など
  • 第5章「内閣」では、議員内閣制における内閣と与党の役割・権能の明確化、首相公選制の是非、など
  • 第7章「財政」では、私学助成禁止規定の見直し、など

 

5.9条の内容は維持するべき
  • 第9条については、表現振りはともかくとして、現在の政府解釈については基本的に維持されるべきではあるが、わかりやすい表現に改めることも検討するべき。
  • 現憲法で、個別自衛権は認められており、それを行使する手段としての自衛隊は合憲である。一方、集団的自衛権の行使は現行と同様に認めるべきではない。ただし、この解釈が定着した時代と現在では、安全保障のコンセプト、軍事技術、自衛隊の活動内容などが大きく変化していることを考えると、集団的自衛権の定義の弾力的な見直しについて検討するべき。