補助犬を利用しやすい社会をめざして議員連盟総会

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14日、国会内で「身体障害者補助犬を推進する議員の会」の役員会及び総会が開かれ、補助犬を利用しやすい社会をめざして法律改正を含む制度の改善などについて検討しました。

 

補助犬を利用しやすい社会をめざして議員連盟総会

 

補助犬とは、盲導犬、聴導犬、介助犬のように身体障害者の生活を補助するために専門的に育成された犬のことです。2002年に議員提案で制定された「身体障害者補助犬法」によって補助犬の訓練、認定、取扱いのほか、公共施設等への受け入れ義務などが定められています。

 

補助犬使用者から意見を聞く

総会では、冒頭議員連盟会長の津島雄二衆議院議員が挨拶に立って、これまでの議員連盟の活動状況についての報告と今後の取り組みについての方針について述べました。

その後、身体障害者補助犬法改正対策使用者団体連絡協議会(補改使連)竹前栄治会長ほかから、法改正を求める約10万人の署名が提出され、民間の住宅・職場等における補助犬の受け入れを義務化するよう法律を改正する要請がありました。また、他の出席者からも、補助犬の受け入れを拒絶された実態、法務局や自治体の相談体制の問題点などについて意見が述べられました。使用者からは、2002年に議員立法で法律が定めてられて以来状況がかなり改善されたことについて謝意が述べられ、その上で、更なる改善のために法改正が必要との意見が述べられました。

 

議連から相談窓口など検討状況を説明

それに対して、議員連盟役員から、現在の検討状況などについて説明があり、意見交換を行いました。私からは、受け入れ拒否があった場合の苦情相談窓口設置の法制化について、使用者の利便を考えると各市町村に相談窓口を設置するのが妥当であるが、都道府県が補助犬育成事業を実施していることや他の自治体に及ぶ広域的な連絡・調整も必要になることから都道府県が責任を持つことを明らかにするべきであるとの議員連盟で検討している内容について説明しました。

また、厚生労働省からは、同省に設置されている有識者・補助犬使用者・育成事業者などから構成されている「身体障害者補助犬法の施行状況に関する検討委員会」における検討状況について説明がありました。

 

法改正の論点

  1. 現行では、公共施設・公共交通機関等については補助犬の受け入れが義務化されていますが、民間施設については努力義務となっていますが、民間住宅・事業所・学校についてもやむを得ない事情がない限り義務化することについて検討しています。一方、私有財産についてどの程度制約を加えることが適切なのか、零細な住宅・事業所にまで義務化することが現実的なのかといった慎重論もあります。
  2. 受け入れを拒絶された場合の苦情相談窓口がはっきりしていないことから、都道府県・市町村等の責任を法律で定めることについて検討しています。一方、補助犬の頭数が必ずしも多くない現状では、法務局の人権擁護部局で人権案件として対処するか、市町村の福祉担当部局で自主的に対応するのが現実的であり、法制化にはなじまないとの慎重な意見もあります。