平成19年度予算案などを決定

53

22日、政府・与党は、平成18年度補正予算案、平成19年度予算案及び平成19年度財政投融資計画を決定しました。20日に財務省原案が内示された後、財務省と各府省間の復活折衝や政府・与党間の協議が行われ結果、最終的な合意に至りました。

政府・与党では、9月の概算要求時点から予算案の枠組みや重点事項について協議を重ねてきましたが、私も公明党政調副会長として積極的に論議に参画してきました。全体的に、財政健全化の方向性を明確に打ち出す中で、重点分野に必要な経費を確保したメリハリの効いた内容となっていると評価しています。

 

公債発行額25兆円台・財政健全化に向けて大きく前進

今日のわが国にとっての最優先課題の一つは、最悪の状態にある財政の健全化を早期に図ることです。19年度予算案では、所得税減税の停止や景気回復にともなう税収増があった一方、行政のムダの排除、スリム化を徹底して支出を抑制した結果、過去最大の6.3兆円に及ぶ財政健全化を実現しました。将来世代につけを残さないための財政の健全化に向けて着実に前進しています。

19年度予算規模は、82.9兆円と前年度比3.2兆円、4.0%の伸びとなりました。歳入では、租税収入等が7.6兆円増加しました。また、歳出では、借金の返済である国債費が2.2兆円、11.9%増加、地方交付税交付金が0.4兆円、2.6%増加しましたが、一般政策経費の伸びは0.6兆円、1.3%に抑えています。

新規の公債発行額も3年連続の減額で4.5兆円に減り、25.4兆円となりました。最高であった16年度に比べて、11.2兆円、31%の縮減を達成しました。小泉内閣で公債発行額を30兆円以下にとどめるとの目標達成に苦労したことを思えば、財政の立て直しがかなり進んだことは明らかです。国の歳入に占める国債の割合も6.9%ポイント下がり30.7%となりました。政府・与党は2010年代初頭までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)の均衡を目標として掲げていますが、その赤字も6.8兆円減り、4.4兆円にまで減少しました。

しかし、依然として公債残高は増加し続け547兆円、対GDP比148%にまで達しています。この規模は、先進諸外国と比べて突出して高い数値になっています。今後とも、効率的で小さな政府をめざして更なる歳出の削減に取り組んでいかなければなりません。

 

社会保障関係費は増額、再チャレンジ、教育再生、少子化・子育てなどに重点配分

全体として歳出をかなり抑制する一方、年金・医療・福祉などの社会保障関係費については5,670億円、2.8%増の21.1兆円を確保しています。その結果、社会保障関係費は国の一般歳出の45%以上を占めることになりました。

また、安倍内閣の重点政策である、経済成長力強化、再チャレンジ支援、少子化・子育て支援、教育再生などの予算の増額を図っています。

成長力強化施策としては、新たな市場を開拓するイノベーションの創出やIT・サービス産業の生産性向上などを強化するほか、公共投資においても三大都市圏環状道路の整備やスーパー中枢港湾の整備などの分野に重点配分しています。また、近年厳しい財政事情の中で縮減し続けてきた中小企業関連予算は9億円増額し、1,625億円としました。

再チャレンジ支援では、若者の雇用確保や能力開発支援、非正規労働者の正社員化推進、パートタイム労働者の均衡処遇、多重債務問題などの分野を中心に予算を配分しています。また、内閣では「再チャレンジ支援総合プラン」を策定し、事業以外の制度等の改正も一体的に進めていくこととしています。

少子化・子育て支援については、乳幼児(3歳児未満)の児童手当の拡充(285億円増)、保育所待機児童ゼロ作戦での受入定員4.5万人増(134億円増)などのほか、次世代育成支援対策交付金の増額(25億円)などにより多様な施策を推進します。

教育再生では、全国学力調査の実施、理数教育の充実など学力向上策のほか、いじめ問題、児童虐待対策など予算を増額しています。また、学校の安全確保のために耐震化を促進するため補正予算で2,341億円、本予算で1,042億円が計上されています。

そのほか、障害者自立支援法による各種施策の円滑な実施のため、障害者福祉についても補正予算で960億円、本予算で6,662億円の予算を確保し、施設利用者の負担軽減などの施策を充実しています。また、今年成立した「がん対策基本法」に基づきがん対策の充実(212億円)や医師確保対策(918億円)などの予算を計上しています。

 

歳出改革でムダの排除・メリハリの効いた予算に

効率的で小さな政府をめざして、上記以外の歳出については徹底的な見直しにより縮減を図っています。

公共事業については、事業の重点化やコスト削減を通じて2,542億円、3.5%の減額、ODAについては304億円、4%の減額となっているほか、防衛費、農林水産業関係費、公務員人件費などあらゆる分野で合理化を徹底しています。また、特別会計の徹底的な見直しによって、剰余金1.7兆円を産み出して一般会計に繰り入れたほか、事業評価、執行調査などを行ってムダの排除に努めています。そのほか、地方財政についても、公務員定員の削減と給与見直し、投資的経費の見直しなどによって支出の合理化を進めています。

以上のように、19年度予算案は、財政規律を厳守して歳出の縮減を図る一方、必要な経費は確保したメリハリの効いた内容となりました。

 

私が推進した政策

私が力を入れて進めてきた施策も多く補正予算案及び本予算案に反映されています。その主な項目を以下に紹介します(前出の事項は除く)。

 

1.ニート・フリーターの再チャレンジ支援

25万人といわれるフリーターの常用就職を支援するための年長フリーターに対する「再チャレンジ機会拡大プラン」の実施、ジョブカフェにおける若者の就職支援の拡充、企業実習と教育訓練を連携した実践的な能力開発、ニートに対するメンタル面でのサポートなどを通じた自立支援など各種施策について合計234億円を計上しました。

 

2.多重債務者問題への対応

金融商品取引法の施行にともなう市場監視機能の強化、改正貸金業規正法の施行にともなう消費者金融利用者保護などのため金融庁職員を64名増員しました。

 

3.北朝鮮拉致問題への対応 拉致問題解決に向けての広報経費、帰国者の生活支援など7億円を計上しました。

 

4.治安対策、子どもの安全対策の強化

警察官定員約3,000名、検察・入国管理など法務省治安関係職員約1,230名の増員のほか、防犯ボランティア支援事業、街頭緊急通報システムの整備など安心・安全のまちづくりのための費用55億円(警察庁)、通学路における子どもの安全確保など「子ども安心プロジェクト」197億円(文部科学省)を計上しました。

 

5.中小企業支援策
  • 民間金融機関による中小企業向けの無担保融資を促進するため中小企業金融公庫の証券化支援業務の拡充のために87億円を計上しました。
  • 中小企業の円滑な事業承継を支援するための普及啓発などソフト事業を創設しました。(2億円)

 

6.アレルギー疾患対策

免疫・アレルギー疾患の治療法等の研究の推進、相談センターの設置、喘息死ゼロ作戦などに13億円、シックハウス対策として2.2億円計上しました。

 

7.地域活性化プロジェクト
  • 横浜市西部・県央地域の東京へのアクセスを改善する相鉄・東急直通線の事業に着工(総事業費1,957億円、平成30年度完成予定)
  • 横浜港の貨物取扱量の増加を図り、ハブ港湾としての機能を強化するため南本牧埠頭国際海上コンテナターミナルビル整備事業に着工(総事業費435億円、平成24年度完成予定)