政府・与党で公務員制度改革案について基本合意

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13日朝、総理官邸で政府・与党公務員制度改革協議会が開かれ、これまで議論を重ねてきた改革の基本方針について合意に達しました。

公務員制度改革は、2001年12月の行政改革推進大綱に盛り込まれて以来政府・与党で議論されてきました。今回の改革案は2004年6月の与党による能力・実績主義の人事管理と再就職システムの適正化を中心とした提言の内容をベースに、安倍総理、塩崎官房長官、渡辺行政改革担当大臣等のリーダーシップと与党の強力なバックアップによってまとめられたものです。

この改革案は、公務員が高い使命感と倫理観をもって能力を十分に発揮できる“やる気”のでる制度に改めるとともに、批判の強い押し付け的な“天下り”を是正して信頼の回復を図ることを目的としたものです。私は、公明党行政改革推進本部の公務員制度改革委員会の委員長をつとめており、政府・与党の論議をリードしてきました。

今回の改革案に対しては、野党や一部マスコミから“骨抜き”との批判も聞かれますが、決してそのようなことはありません。私は、現行の営利企業のみを対象とした規制の範囲を非営利法人まで拡大することや再就職あっせんに当たって必ず第三者的立場の者が目を通すという意味では、抜本的かつ透明性の高い制度への改革になるものと期待しています。だからこそ、官僚組織からは強硬な反対論が噴出しているのではないでしょうか。与党としては、今後新しい制度が適正に運用されるようチェック機能を十分果たしていくことが大きな使命だと心得ています。

 

能力・実績主義の人事管理

現在の入省年次や公務員試験の区分をもとに一律、硬直的に運用されている人事管理システムの結果、公務員の士気を低下させ、能力が十分に発揮されていないとの認識に立って、能力や実績を適切に評価し昇任や給与に反映させるシステムを導入することとしています。そのため、より適切な人事評価の基準や方法を導入するほか、勤務成績の良くない者に対する分限制度の整備を図ることとしています。

 

押付け的天下り根絶のため再就職あっせんの規制強化

各省が予算や権限を背景とした押付け的な天下りを無くすために、各省ごとの再就職あっせんを禁止し、内閣府に設置する「官民人材交流センター」に一元化します。

現在は営利企業に再就職する場合にのみ適用されている規制の対象を広げて、独立行政法人や公益法人など非営利法人も原則としてすべて規制の対象に含めることとします。勧奨退職者の大多数が非営利法人に再就職している実態から見て、全体として透明性が抜本的に向上するものと考えます。

また、現職公務員による求職活動を原則禁止するほか、OB職員による契約・処分に関する働きかけの規制を強化するとともに、働きかけを受けた職員に届出を義務付けします。また、「再就職等監視委員会」を設置して外部監視体制を整備するとともに、行為規制に反した者に対して罰則を導入します。現在、営利企業への再就職の際に適用されている事前規制は一元化時に廃止し、事前規制から事後チェックにシステムを改正します。

 

平成20年中に内閣府にセンターを設置

平成20年中に内閣府に「官民人材交流センター」を設置し、3年計画であっせんの取り扱いを広げて一元化を実現します。センターの制度設計については、官房長官のもとに設置する有識者懇談会で検討することとなりますが、各省と団体・企業との直接交渉の禁止、センター職員が出身省の職員に係るあっせんの禁止、あっせんによる再就職実績の公表など業務の透明性を確保することとしています。

 

パッケージとしての改革

今回提出する法案には含まれないが、公務員制度の改革に必要な事項については、総理のもとで検討を行い、その結果を踏まえて「国家公務員制度改革基本法案」を来年の通常国会に提出することとしています。そのパッケージには、

 

  1. 人材活用を進めるための専門スタッフ職の早期導入
  2. 幹部職員について他省・民間を含めた公募による任用の促進
  3. 官→民、民→官の双方向の交流拡大のための制度の整備
  4. 早期退職・再就職を抑えるための定年の延長など
  5. 労働基本権の制約の見直し、といった内容が含まれる予定です。