道路特定財源は使途の一層の柔軟化を

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今国会で最も関心が集まっているのが、ガソリン税等自動車関係諸税の暫定税率と道路特定財源の問題です。当初は、民主党など野党は揮発油税を含む税制改正法案の成立をあくまで阻止する強硬な構えでしたが、与野党間の合意が成立して風向きは少し変わってきたようです。政府・与党としては、国の財政事情がきわめて逼迫していること、これまで道路事業予算を概ね半減させる等の改革を続けていること、時間切れによる税制の変更は社会的な混乱を来すことなどの理由から、暫定税率維持を主張しています。

経済の先行きに不透明感が広がる中で、年度内に予算を成立させることが重要です。その予算の前提となっている税制改正法案もあわせて年度内に成立させる必要があります。

 

◆民主党も方針変更?

民主党は、当初は「ガソリン値下げ隊」を結成するなど、揮発油税の暫定税率を廃止して価格を引き下げることを主張していましたが、ここにきて予算委員会の質疑などを見ると使途の一般財源化を主張することに作戦を変更したように見えます。

道路予算をいきなり半減させることにより、踏切解消や渋滞解消など生活関連事業に支障が生じかねませんし、地方自治体の財政に多大な影響が及ぶことは明らかです。そのため、全国の都道府県知事や市町村長も大方暫定税率の維持を要望しています。こうした地方や地域の声によって民主党が方針変更を余儀なくされたのではないでしょうか。

 

◆特定財源の使途は柔軟な対応が必要

私は、以前から現在の国の厳しい財政事情を考えれば、当面は暫定税率を継続することはやむを得ないが、使途については、その時々の優先課題に充てることができるよう一般財源化していくべきであると主張してきました。

そうした意見も踏まえて、今国会に提出されている「道路財源特例法改正案」では、道路以外への使途拡大を明記し、事実上一般財源化が実現することになっています。また、平成20年度予算においては第一歩として、約3.3兆円特定財源の内、約0.4兆円が道路整備以外の道路関連施策に、約0.2兆円が環境や社会保障などにも充てる一般財源とされています。今後とも、少子高齢化や地球環境保全等にともなう社会のニーズに的確に対応した優先度の高いに分野に活用していくためにさらに柔軟に考えていく必要があります。

 

◆道路整備の重要性は認識

20年度予算案に盛り込まれた道路関係予算は適切な内容だと考えています。また、道路の整備が生活の利便性向上や地方経済の振興に重要であることはよく理解しています。しかし、国や地方自治体の財政の逼迫がつづく中で、本当にその他の政策分野への支出も含めて効果を比較検討して優先順位を付けていかなければならなくなっていると思います。そこが、まさに政治の役割であり、それを的確に実行できるようにするためにも、使途を限定する特定財源の柔軟化が必要だと考えています。

こうした特定財源のあり方の見直しについては、与野党の垣根を越えた議論を行い、よりよい結論が得られればと期待しています。