世界的な経済停滞に機動的に対処を

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◆G7財相会議で国際金融のリスク増大について論議

7日、米国ワシントンで先進7カ国(G7)財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されました。会議では、最近の国際金融のシステムリスクの高まりやドル安による為替市場の混乱などについて論議され、関係国が協調して事態に対処していくことで合意されました。ただし、各国の国内事情もあり、共同声明に公的資金注入について言及されていないなど対策の具体性が不足しているとの指摘もあります。

 

◆国会同意人事もやっと決着し新任日銀総裁も出席

国会での野党の同意が得られず、難航していた日本銀行総裁がようやく日銀出身の白川副総裁の昇格という形で落ち着きました。G7会議には何とか間に合い、非常時に金融政策の最高責任者が不在であるという最悪の事態は避けることができました。

それにしても、日銀総裁人事をめぐる野党の対応は日本の国際的な信用を著しく失墜させたことには間違いありません。“財金分離”といって、財務省の出身者おすべて拒否することは、中央銀行の役割や金融政策決定のシステムをまったく理解していないとしか言いようがありません。前財務官を副総裁に充てる人事について、さすがに民主党内でも多くの議員が賛同の姿勢を表明していましたが、党首の鶴の一声で反対が決まったと言われています。すべてのことを政局中心に判断するやり方は、国の針路を大きく誤らせるものであると危惧します。

 

◆国内景気の動向にも影響

いわゆるサブプライムに起因するアメリカの景気後退や円高・ドル安により、わが国の輸出関連産業も少なからず影響を受けています。その結果、外需主導の成長に依存してきた国内経済も減速感が広がっています。幸いにも中国をはじめとするアジアでは依然として好調さを維持していますが、先行きの不透明さは増大しています。

輸出関連産業だけでなく、地域経済や中小企業への影響も心配されます。これまでも、好調な大企業に比べて厳しい状況にありましたが、今後さらに悪化することが懸念されます。

 

◆政治の機能回復が急務

このように世界経済の動向に懸念が深まっているときだからこそ、政治がしっかりと機能して、安定した経済運営と必要な対策を機動的に実施していかなければなりません。しかしながら、日本の政治の現状は、税制改正も予算執行も容易にできないという惨憺たるものです。このままでは、激動する国際経済の中で日本は埋没してしまうのではないかと心配でなりません。

なんとか、早急に現状の停滞を打開して、政治の機能を回復していかなければなりません。政府・与党として、国内外に対して明確な経済運営の方針を打ち出して、責任ある政策を進めていく必要があります。政治家は、わが国がおかれている現状を真正面から捉えて、緊張感を持って国政に当たっていかなければならないと自戒しています。