政府・与党で「骨太方針2008」策定に向けての議論がスタート

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◆無責任な民主の問責決議

先週は、民主党などが参院に提出した“福田総理問責決議案”が可決されました。問責決議案を提出する理由はまったくありませんし、この間の民主党の対応は不可解としか言いようがありません。

問責の最大の理由として、野党が参院で十分な審議もせずに強行に可決した「後期高齢者医療制度廃止法案」を与党が衆院で審議しようとしないことを挙げています。しかし、衆院本会議での趣旨説明の日程は既に決まっていたのに、一方的にボイコットしたのであってまったくの言い掛かりです。「廃止法案」の内容も、ただ廃止すると言っているだけで、その後どうするかは政府で検討しろと言っているだけの無責任極まりないものです。

 

◆医療制度のあり方については責任ある議論を

しかも、以前に決まっていた党首討論も一方的にキャンセルしました。きちんと議論すると、単に反対しているだけで何の考えもないことがばれてしまうので、逃げているかのようです。野党共産党の幹部でさえ「論戦放棄だ」と批判していると報じられている(朝日新聞)のは当然のことです。今後の医療制度のあり方は、国民生活に直結する重大な政策課題です。政府・与党に反対するだけでなく、自らの考えをきちんと示してしっかりと議論していくことが責任ある対応ではないでしょうか。

 

◆内閣・与党の経済財政運営の基本方針を策定

福田内閣のこれからの経済財政運営の基本的な方針を提示する「基本方針2008」(いわゆる骨太方針)の内容に関する政府・与党内での議論が本格的にスタートしました。

財政健全化の方針を堅持しつつ医療や年金などの社会保障に必要な財源をいかにして確保していくのか、将来にわたる経済の成長戦略をどう描いていくのか、洞爺湖サミットを控えて地球環境問題に対するスタンスをどのように打ち出していくのかなどが主なテーマになりと考えます。

 

◆財政規律の堅持は重要

現在、長寿医療制度の導入に関連して、2011年度までの基礎的財政収支の均衡達成をめざして進めてきた社会保障関係経費の増額抑制に限界感が強まっています。現行の諸制度を維持したままであると、社会保障関係予算が毎年約1兆円増額するところを約7,800億円の増に抑えてきました。しかし、将来に安心できる制度として残していくためには、これ以上の制度の合理化は確かに難しくなっています。

しかし、財政規律も堅持する姿勢の継続をはっきりと示していかなければ、将来世代に負担を先送りするだけでなく、株式・債券市場にも動揺を与えかねません。その意味から、これまでの財政健全化の基本方針は社会保障関係も維持しつつ、医療などで必要になる財政措置については、他の歳出分野を削って捻出することにしなければなりません。これまでかなりの緊縮型の財政運営を行ってきましたので簡単なことではありませんが、未来の日本のためには政治が断行していかなければなりません。