経済財政改革の基本方針(骨太方針)を決定

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27日に、福田内閣は、「経済財政政策の基本方針2008」(いわゆる「骨太方針」)を決定し、今後の経済運営の基本的な方針や重点的に推進していく施策を打ち出しました。その中には、グローバル化時代における世界に開かれた経済成長戦略、世界的な関心事である地球温暖化への対応、本格的な高齢社会に対応した効率的な政府を実現する行財政改革等々未来の日本の重要な針路が示されています。

財政面では、将来世代に負担を残さないための財政健全化路線の堅持を確認する一方で、増加しつづける社会保障費をいかに確保するかという福田内閣・与党の政策選択の難しさがよく表れています。

 

◆金融競争力強化などの主張が反映

与党からは、原案策定段階から「骨太方針」に盛り込むべき内容などについて、政府に対して意見を申し入れてきました。私も、党の金融制度調査委員長の立場から、経済成長の分野では金融資本市場の競争力強化施策や安心の分野では多重債務者対策の拡充などの意見を申し入れて、最終案に反映させることができました。

ただ、年金積立金の運用方針に関しては、私はより積極的な運用によりリターンの改善を主張してきましたが、政府・与党内には慎重な意見も多く、結果的に引き続き検討するという中途半端な表現に終わったのが残念です。年金積立金は将来の年金給付の貴重な財源であり、安全運用が基本ではありますが、現在の運用方法は余りにも受動的すぎると考えています。約年率3.5%という過去のリターンは、民間投資信託や諸外国の公的年金積立金の運用実績に比べて著しく低水準であり、改善の余地は大きいと思われます。約150兆円の積立金の運用が2%改善しただけで、年金財政が毎年3兆円も改善され、将来の給付の安定化に寄与するものと考えます。

 

◆北朝鮮の非核化に向けて前進、拉致問題解決に引き続き全力で

先週は、米朝間協議に大きな進展が見られました。米国政府がテロ支援国家指定解除の手続きに着手する一方、北朝鮮も核関連施設の主要部分の破壊作業を公開しました。これは、わが国を含む国際社会共有の目標である北朝鮮の非核化に向けて確かな前進であることには間違いありません。しかし、わが国にとって同様に重要な拉致やミサイル問題について、拉致被害者の再調査を約束したものの、具体的な前進があったわけではありません。

一部マスコミ等では、米朝を中心とした非核化協議が進む中で、わが国の拉致問題などが置き去りにされて、ウヤムヤになってしまうとの観測を報じています。日米外相会談やG8外相会議でも拉致が重要課題として取り上げられていることから見て、国際社会でも拉致問題を重視していることは明らかであり、現時点ではあまり心配はないと思っています。これからが、いよいよわが国の外交交渉力が試されるときでではないでしょうか。

これまでわが国としては、「対話」と「圧力」の両面作戦をとってきましたが、これからも基本方針は同じだと考えます。先般、経済制裁措置のごく一部を限定的に緩和することを決定しましたが、今後は交渉の進捗を見極めながら慎重に対応していかなければなりません。また、米国との緊密な連携と中国など六カ国協議参加国との協力を深めていくことが必要です。与党としては、交渉に直接当たる政府をしっかりバックアップして、一致して問題解決に全力を尽くしていきたいと考えています。