洞爺湖サミットの成果を高く評価

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7~9日まで北海道洞爺湖で開かれた主要国首脳会談(G8サミット)では、地球温暖化対策や原油・食料の価格・供給問題などについて討議が行われ、大きな成果を収めることができました。福田総理はじめ政府関係者が、広範なテーマの論議をリードするとともに、隔たりの大きかった各国の主張をとりまとめて合意を形成し、議長国としての責任を全うすることができたと言えます。各国の利害が一致しない議題も多く、ときおり白熱した議論もあったようですが、福田総理が議長として上手に仕切ってまとめたとも聞いています。マスコミ等の評価は必ずしも高くない面もありますが、これだけの難問に対するわが国の外交成果をもっと率直に評価するべきではないでしょうか。

 

◆アメリカや新興国も含めて温室効果ガス排出量半減で合意

地球温暖化対策では、2050年までに世界の二酸化炭素などの温室効果ガス排出量を半減させるとの長期目標について合意されました。京都議定書から離脱するなどこれまで消極的な姿勢が目立った最大の排出国アメリカが合意に参加した意義は大きいと言えます。また、中国・インドなど新興経済諸国を含めた主要16カ国の排出国会議(MEM)が開かれ、従来は排出量削減を拒んできた途上国がコミットしたことは特筆すべき成果であったと言えます。今後、地球温暖化対策の本格的な交渉の場は国連の気候変動枠組条約締約国会議(COP)に移ることになるが、世界の排出量の8割を占めるMEM16カ国で基本的な合意に達したことは、大きな弾みをつけたことになります。

 

◆原油・食料高騰についても問題認識を共有

サミットでは、世界経済に深刻な影響を及ぼしている原油高騰問題についても討議されて、各国が原油増産や精製能力の増強やエネルギー効率改善に努力していくことで合意されました。また、価格高騰の最大の要因となっている投機資金についても監視を強化していくことで意見の一致をみました。

こうした問題はわが国の国民生活や経済活動にも深刻な影響を及ぼしています。一国だけの取り組みでは解決できるものではなく、主要国が問題を共有して、連携していくことが確認された意義は大きいと考えます。

 

◆拉致を含む北朝鮮問題の重要性も論議

また、北朝鮮問題、核不拡散、アフリカ開発支援などの国際政治問題についても議論が行われ、連携を強化していくことで合意されました。

わが国にとって最大の関心事である北朝鮮による拉致問題についても解決の必要性が明記された意義は大きいと考えられます。6カ国協議が進行する中で、主要国間でわが国の立場について認識が共有されたことは今後の交渉を進めていく上でも重要な成果だと考えています。