これからの時に福田総理の辞任は残念

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福田総理の突然の辞意表明は驚きでした。私が、緊急記者会見が開かれるとの一報を聞いたのは、当日の午後8時過ぎ、ちょうど地元の若者たちとの懇談会の開始直前のことでした。記者から電話がかかって、「総理辞任の会見ですか、何か聞いていませんか?」と問われて緊迫した気配を感じましたが、まさかそうした事態はあり得ないというのが正直な思いでした。

 

◆リーダーシップ発揮を期待していただけに残念

先週には政府・与党で「総合経済対策」が取りまとめられ、ご自身の発案で進めてきた消費者行政一元化も具体化されてきたところでした。来週末からスタートする臨時国会でこうした重要政策の実現に向けて福田総理に強力な指導力を発揮してもらい、政府・与党が一体となって支えていかなければならないと決意していたところでした。“ねじれ”状態の国会のもとで、これまで最高責任者として政権運営と政策実現に並々ならぬご苦労は察して余りあります。受け継いださまざまな負の遺産を整理して、いよいよ独自色を前面に出したリーダーシップを期待していた矢先でした。総理ご自身は熟慮を重ねた上での結論だとは思いますが、このタイミングでの辞任はとても残念です。

 

◆改革にかける信念と情熱のリーダー

私は、福田総理が決断した道路特定財源の一般財源化などの改革を応援する自民・公明の中堅・若手議員で結成した議員連盟の代表世話人をつとめています。その関係で、何回か身近でお話する機会がありました。そうした時には、行政のムダや非効率を徹底的に排除する改革を断行していくと熱っぽく語られ、改革にかける強固な信念が印象に残っています。また、停滞する日本経済の現状についてとても憂慮されており、構造改革によって日本経済を再生させていかなければならないとの決意が感じられました。

福田総理の改革にかける強い意欲や情熱が必ずしも、国民には十分に伝わらなかったことが残念です。パフォーマンスを嫌い、淡々と実務をこなす福田流のスタイルでしたが、国民は物足りなさを感じていたのではないでしょうか。

 

◆山積する課題に与党が団結して対処

これから自民党の総裁選挙が実施され、今月下旬までには新総理が選出されることになる予定です。どなたが新総理に就任するかはわかりませんが、きわめて困難な情勢の中でのバトンタッチとなるのは間違いありません。直近の物価高騰や景気減速に対して、「総合経済対策」を着実に実施するなど機動的かつ適切な対応が最優先課題です。その上で、原油や食料の価格上昇やグローバルな競争といった世界経済の構造変化に適応して、将来にわたり安定した成長の期待できる力強い日本経済に向けての改革に取り組まなければなりません。また、財政の健全化、社会保障制度の改革など課題は山積しています。新総理の下で、自民・公明の与党がこの難局に際して団結して改革と政策実現に全力で取り組んでいくつもりです。