16日、参院本会議で、政府・与党として臨時国会の最優先課題と位置付けてきた平成20年度補正予算が可決され、成立しました。
私は、衆院予算委員会の委員として、与党を代表して全般的質疑(総括質疑)で麻生総理、舛添厚生労働大臣らに対して質問を行ったほか、衆院本会議で賛成討論を行うなど、審議の充実と速やかな成立に向けて努力してきました。
この補正予算は、8月に政府・与党で策定した「安心実現のための緊急総合対策(緊急総合経済対策)」のうち具体的な内容の固まった事項の実施の裏づけとなるものです。
中小企業金融対策を大幅に拡充
総額1兆641億円で、その中には、中小企業金融対策(4,140億円)、長寿医療制度に係る保険料の負担軽減や自己負担の据え置き等(3,214億円)、学校等の耐震化事業(2,027億円)などに要する費用が計上されています。一方で、約9,600億円の既定経費の節減や約1,000億円の予備費を取り崩し、特例公債(赤字国債)の追加発行は行っていません。特に力を入れた中小企業金融対策については、セーフティーネット保証の対象業種の拡大(現行185→545超業種)などによる原材料価格高騰対応緊急保証制度の導入、日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付の拡充といった中小企業金融の円滑化や資金繰りを支援するための制度融資の大幅な拡充策が盛り込まれています。
この補正予算の成立を受けて、その中に含まれている景気対策などの着実、迅速な実施に全力で取り組んでまいります。
補正予算の歳出の主な内容
補正予算の5本の柱とそれらの中に含まれている主な内容は以下のとおりです。地方公共団体に対する配慮は、4月に自動車関連税の暫定税率の適用が一時失効した際に生じた地方財政に生じた歳入欠陥を補てんするための交付金で、これによって地方財政に影響が及ばないようになっています。また、「国債整理基金への繰り入れ」は、前年度剰余金受入のうちルールに従って一定額を国債償還に充てているものです。
補正予算の詳細については財務省のホームページや各府省のホームページをご参照ください。
1)生活者の不安の解消 3,518億円
- 長寿医療制度にかかる保険料の負担等 3,214億円
- 新型インフルエンザ対策費 539億円
2)住まいと防災対策 7,296億円
- 学校等文教施設の耐震化など 2,047億円
- 相鉄線立体交差事業(天王町・星川駅間)12億円
3)低炭素社会の実現と強い農林水産業創出 1,881億円
- 住宅太陽光発電導入補助金 90億円
- 農業の肥料・燃油高騰緊急対策事業 500億円
4)中小企業等の活力向上 4,469億円
- 中小企業金融対策 4,140億円
5)地方公共団体に対する配慮 916億円
6)国債整理基金特別会計へ繰り入れ 3,159億円
合 計 21,240億円