与党で21年度税制改正大綱を決定

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12日、自民・公明の与党では、これまで議論を重ねてきました平成21年度税制改正大綱を決定しました。今回の税制改正は、“百年に一度”とも言われる経済危機に直面する中で、住宅・中小企業・自動車などに関する税負担を軽減するもので、景気浮揚と生活者支援を最優先した内容としました。

私も、公明党税制調査会副会長として積極的に議論に参画して、多くの提案を盛り込むことができました。

以下、21年度税制改正の主要な項目を紹介します。また、それ以外の多くの政策税制について継続や拡充が決定しました。

 

住宅土地税制

住宅・不動産投資は景気波及効果も大きく内需拡大の柱です。低迷する関連産業の活性化を図るため、以下の減税策などを実施します。

 

  1. 本年度で終了する予定であった住宅ローン減税の適用期限を5年間延長し、控除額を10年間で最大500万円(長期優良住宅=いわゆる200年住宅については最大600万円)まで拡充するとともに、個人住民税からの控除制度(10年間で最大97.5万円)も創設して、中低所得層が減税制度を有効に利用できるようにします。
  2. 一年間の時限措置として、既存住宅に係る省エネ改修、バリアフリー改修工事を行った場合に、工事費用(最大200万円、太陽光発電装置は最大300万円)の10%を所得税から控除する制度を創設します。
  3. 平成21~22年に取得した土地を5年以上所有した場合には、長期譲渡所得の1,000万円特別控除制度を創設します。また、法人が同期間に土地を先行取得した場合に、その後10年以内に他の土地の譲渡益の60~80%を減免します。
  4. 所有権移転登記に対する登録免許税の軽減措置を2年間延長します。
  5. 市町村が条例によって実施する土地に係る固定資産税の負担調整措置を延長、拡充します。

自動車関連税制

3年間の特例措置として、環境負荷の小さい自動車に係る検査の際の自動車重量税を50~100%免除するほか、自動車取得税についても同様の軽減策を実施します。

 

中小企業税制

  1. 2年間の特例措置として、中小法人等について、年800万円以下の所得に対する法人税の軽減税率を22%→18%に引き下げます。
  2. 中小法人に関する欠損金の繰り戻し還付制度を復活させます。
  3. 事業承継を円滑に進めるため、取引相場のない株式に係る相続税、贈与税の納税猶予制度を創設します。

 

経済活性化税制

  1. 2年間の時限措置として、省エネ・新エネ設備に係る普通償却限度額を取得価額まで特別償却(即時全額償却)できることとします。(大企業にも適用)
  2. 内国法人が海外子会社から受け取る配当金を益金に算入しない制度を創設します。(大企業にも適用)

 

農地税制

  1. 相続税の納税猶予制度を継続するとともに、農業経営基盤促進法の規定に基づき貸し付けられた農地も猶予制度の適用対象に含めることにします。
  2. 市街化区域外農地については20年間の営農継続による猶予税額の免除措置は廃止します。ただし、すべての農地について身体障害、疾病、災害等止むを得ない事情によって営農継続が困難になるまたは一時的に営農ができなくなった場合についても猶予措置が継続されることになります。また、猶予税額に係る利子税についても引き下げます。

 

金融・証券税制

  1. 上場株式等の配当金・譲渡所得に対する10%の軽減税率の適用を2年間延長します。
  2. 5年間の時限措置として、上場株式等を10年以上長期保有した場合に、年間100万円を限度とした小額投資非課税制度を創設します。(平成23年以降適用)
  3. 確定拠出年金の掛金の控除限度額を拡大します。

 

検討課題

また、私が提唱してきました、

  1. 商業登記に係る登録免許税の抜本的な見直し
  2. 印紙税の廃止・見直し
  3. 非営利法人等に対する寄付金税制の見直し
  4. 小規模企業共済制度および小規模企業退職金共済制度の加入者の範囲の見直しと税制
  5. 介護費用控除制度の導入

等の課題については、今回の改正では見送られましたが、今後の検討事項に明記されました。引き続き、実現に取り組んでまいります。

議論になりましたタバコ税については、財政物資としての性格と健康増進の観点の両面を勘案しながら今後引き上げを検討することとなりました。