経済危機での財相辞任は経済運営に大きな痛手

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中川財務大臣が、先進7カ国(G7)財務大臣会合後の記者会見での朦朧とした応対ぶりには失望を禁じえません。世界的な経済危機が叫ばれている時に、財政と金融という最も重要な政策の最高責任者としてあるまじき振る舞いであり、きわめて遺憾です。17日に行われた予算委の質疑では、私から、「国民は驚き、心配し、失望した」と述べて猛省を促しました。大臣は「ああいう姿をお示ししたことにまことに申し訳なく、深く反省している」と陳謝しました。

結果として辞任したことは当然のことではありますが、経済危機の中で政策のキーパーソンが欠けてしまいました。現内閣において、経済政策チームの中核であり、最も安定した国会対応を行ってきていだけに、内閣・与党の経済運営にとっては大きな痛手です。

 

早急に後任閣僚の人事を行うべき

国会では、財務大臣が所管している予算や関連法案の審議の最中であり、とりあえず与謝野経済・財政担当大臣が財務と金融担当を兼務することとなりました。世界中が金融システムの安定と国内経済の回復に協力しながら全力を挙げている時です。国際会議も多く、外国政府等との交渉も頻繁に行う必要があります。しかも、国内では”ねじれ”という困難な国会情勢の中で予算や関連法案を早期に成立されることも急務です。さらに、一段と悪化する世界経済情勢の中で、追加景気・雇用対策の検討も必要になってきます。与謝野大臣は政策全般に通じた有能な政治家ではありますが、緊迫した状況において最も重要な三つの閣僚ポストを一人で兼務することには、支障がでるものと懸念されます。早急に、それぞれのポストに閣僚を任命して充実した陣容で難局に当たるべきだと考えます。

 

クリントン国務長官と会談など議員外交にも活発に取り組む

先週は、ヒラリー・クリントン米国務長官との会談に出席するなど議員外交にも積極的に取り組みました。クリントン氏はこれまで日本への関心が薄いとも言われていた印象を払拭する意図もあったのか、最初の外遊先に日本を選ぶとともに対日関係を重視している姿勢を強調していました。私たちと会談した際には、地球温暖化対策など環境分野での日米協力について期待を表明していたのが印象的でした。

 

日英21世紀委員会・日中政党交流に参加

20日には、与党日中協議会が開催され、王家瑞中国共産党対外連絡部長一行を迎えての自民・公明両党との意見交換会に出席しました。双方とも、両国における国民感情改善への努力と課題や世界的な金融危機への対応などについて意見を述べたほか、東シナ海の資源開発をめぐる問題や食品の安全性などについては率直な意見交換を行いました。

20~21日には、小田原市内のホテルで「日英21世紀委員会」第25回会合が開催され、両国の政界、学界、経済界の代表や外交関係者が出席しました。わが国の政界からは、自民党の塩崎恭久衆院議員と私の二名が議論に参加しました。この会合でも、最大の関心事は、世界的な金融・経済に危機にいかに協力して対処していくかにありました。英国では、世界の金融センターとして名を馳せた”ロンドン・シティー”に象徴されるように金融業が経済を支えてきただけに厳しさは想像を超えるものがあります。私は、金融サービスは英国や日本のような成熟経済においては引き続き重要であり、これまでの行き過ぎた世界の金融偏重体質は改めなければならないが、これからも国際金融サービスの健全な発展は必要であるとの意見を述べました。