国土交通委で参考人に対して質疑

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3月27日、衆院国土交通委員会で、「道路整備事業に係る財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案」(道路財源特例法案)に関する審議に当たって、次の4名の参考人を招いて意見を聴取するともに、質疑を行いました。

 

国土交通委で参考人に対して質疑
国土交通委員会にて

 

  • 杉山 雅洋   早稲田大学商学学術院教授
  • 山崎 養世   シンクタンク山﨑養世事務所代表
  • 中越 武義   高知県梼原町長
  • 橋本 良仁   道路公害反対運動全国連絡会事務局長

この法案は、平成20年5月に福田総理(当時)の決断により、従来は揮発油税(ガソリン税)等の自動車関連諸税収が特定財源として道路整備のみに利用されていた制度を抜本的に改革して、使途を特定しない一般財源化することを決定したことに対応して必要な法律の改正を行うものです。私は、かねてから財政事情がきわめて逼迫している現状において、使途を限定する特定財源制度は、優先度の必ずしも高くない事業の惰性で継続する危険性があるだけでなく、その時々の財政ニーズに機動的に対応できない財政の硬直化を招く恐れがあるとして一般財源化を主張してきましたが、概ねその考えに沿った改正となっています。

 

参考人の発言の要旨

杉山参考人は、わが国の道路整備は依然として遅れているのが実情であり、将来の経済成長や生活の安心のために、今後とも高速道路網の整備促進と生活道路の改善を積極的に推進するべきである旨の意見を述べました。また、これまで整備した道路のメンテナンスにも相当な予算を確保していく必要があるとの考えを示しました。

山崎参考人は、大都市圏を除く高速道路の無料化を提案し、無料化により利用台数が増加して物流の効率化が進むなど経済効果は高く、地方の活性化にも寄与するとの意見を述べました。また、一般道路の交通量が減少して渋滞が緩和されることにより必要な事業量は少なくなるとの意見を述べました。さらに、道路会社のこれまでの道路建設による債務は、会社から切り離して一般会計から返済することを提案しました。

中越参考人は、中山間地での劣悪な道路状況に触れて、地方経済の活性化、救急病院へのアクセス確保、安全・安心の社会のためには、道路事業の一層の推進が必要であるとの意見を述べました。

橋本参考人は、生活道路の整備は必要としつつも、大都市などの高規格道路の建設は不要であるとの意見を述べるとともに、地域住民の意見を考慮しない道路事業の実施のあり方を批判しました。

 

質疑応答の要旨

私からは、各参考人に対して概要以下の質問を行いました。

 

  1. 高規格道路の整備の必要性について
  2. 今般、政府・与党で実施した高速道路利用料金の割引制度、特に、大都市部の高速道路での休日3割引等の施策に対する評価について
  3. 道路財源の一般財源化により創設した「地域活力基盤創造交付金」が、従来の「地方道路整備交付金」に比べて道路以外のインフラ整備やソフト事業にも利用できるようになりさらに自由度が高まったことについて
  4. 高速道路の無料化によって、かえって地方の人口や産業が大都市に流出して、一極集中が進むのではないかとの見方について
  5. 揮発油税など自動車関連税について、従来の暫定税率分も含めて税率を維持することしたことについて

高規格道路の整備については、杉本参考人は、これからも計画どおりに進めることが重要であるとの意見を述べました。また、山崎参考人は、整備を続けていく必要性を述べるとともに、高速道路を無料化しても一般道路の整備の必要性が少なくなるので、事業費は十分確保できると付け加えました。  「地域活性化交付金」について、中越参考人は、これまでの交付金でも十分創意工夫が発揮できたとは考えているもの、さらに自由度が高まったことは歓迎すると述べました。

自動車関連税の税率については、杉本参考人は道路整備に必要な財源を確保するとともに地球温暖化対策など環境面での配慮もあり、当面は維持するべきではあるが、一般財源化された以上、自動車ユーザーだけに負担を求めることは適切ではなく税制抜本改革時に改正するべきであるとの考えを述べました。また、山崎参考人はこれまでの道路建設の債務を償還する財源として税率は維持するべきであるとの考えを述べました.