国土交通委で、海上交通安全確保、UR住宅定期借家問題について質問

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6月17日、衆院国土交通委員会では「港則法・海上交通安全法改正案」に関する質疑が行われ、私は金子国土交通大臣ほかに対して質問しました。また、都市再生機構(UR・旧住宅都市整備公団)の賃貸住宅に定期借家制度が試行導入される計画について、その趣旨や実施の考え方について、内閣規制改革推進本部やURに質しました。

 

国土交通委で、海上交通安全確保、UR住宅定期借家問題について質問

 

海上交通の安全確保のため自動船舶識別装置の設置促進を

最初に、四方を海に囲まれたわが国では海上物流に大きく依存しており、海上交通の安全確保が重要であるとの認識を述べました。金子国土交通大臣に対して、近年海難事故が毎年2,500隻程度、死者・行方不明者が100人以上発生し、ほぼ横ばいで推移している現状を述べた上で、海上交通の安全性についての現状認識と安全向上に向けての本法案の意義について質問しました。

また、船舶自動識別装置(AIS)の設置が海難事故防止に有効であるとの考えをのべました。わが国の海域を航行する船舶の搭載状況を質した上で、条約や国内法で搭載が義務付けられている船舶以外にも設置を促進していくべきではないかと質しました。海上保安庁などからは、AISの効果が高いとの認識を示した上で、簡易方式のAISなど現在義務付けられている以外の船舶についても設置を促進していきたいとの答弁がありました。

 

(注)国際条約及び国内法でAISの搭載が義務付けられているのは、

  1. 国際航海に従事する300総トン以上のすべての船舶
  2. 国際航海に従事する全ての旅客船
  3. 国際航海に従事しない500総トン以上の全ての船舶

 

UR住宅への定期借家契約導入は慎重に

つづいて、都市再生機構が管理している賃貸住宅(UR住宅)の一部(32団地)において、試行的に新規入居者との契約に定期借家契約を導入する計画にかかる問題点を取り上げました。

先ず、導入が計画されている団地の中には、昭和40年代に建設された比較的古く、高齢の居住者の多い団地(例えば、東京都江東区の大島団地、町田市の藤の台団地、横浜市のくぬぎ台団地等)がいくつか含まれている点を指摘しました。定期借家制度は、ファミリー向けなど良質な賃貸住宅の供給を促進していくために議員立法で導入された制度であり、大都市部での比較的広く、高額な家賃の物件への適用を想定していた経緯を説明しました。したがって、比較的古く、家賃も安定しているUR住宅への導入は立法の趣旨に照らして適切でないと質しました。それに対して、国土交通省も、立法時の考え方から見て、指摘された比較的古いUR住宅への適用は必ずしも想定されていたものではないと認めました。

また、定期借家制度は、現行の普通借家制度での家賃改定や立退料などの将来の支出が不透明であることによる貸主の事業採算性の不確実性を改めることにより供給を促進する一方で、その結果として敷金・家賃の軽減など借り手にとってもメリットがあることが期待されていたことを述べた上で、比較的古いUR住宅などでは双方にとってメリットがないのではないかと指摘しました。内閣規制改革推進本部事務局に対して、UR、借家人双方に対してどのようなメリットがあると考えて提案したのか質しました。

さらに、URに対して、定期借家契約が導入された場合でも、再契約の是非や家賃等の条件変更については、借家人の居住の安定に最大限配慮するほか、借家人からの中途解約についても柔軟に対応するよう求め、それに対してURからは居住者の安定を最大限尊重して運用していきたいとの答弁がありました。

最後に、以上のやり取りを踏まえて、UR住宅の定期借家契約の導入について更に検討してみたいと発言しました。