政治への信頼回復が急務

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鳩山献金偽装はきわめて悪質

民主党鳩山代表の政治団体の政治資金収支報告書に関する事件はきわめて悪質だと感じます。報告している個人献金者の8割近くが、偽装であったために訂正せざるを得ませんでした。これは単純なミスとは言えるものではなく、意図的で悪質な”偽装”としか言いようがありません。しかも、鳩山氏の記者会見では、偽装工作を行った理由について、まったく説明がなく、きわめて不誠実な対応に終始しています。私は、この犯罪は何らかの大きな裏があるのではないかと疑問に思っています。

しかも、民主党は「政治倫理・公選法特別委員会」を一方的にボイコットしています。民主党が、企業・団体献金を規制する議員立法の法案を提出して、委員会の開催を求めてきたにも関わらずです。いかに、民主党の政治とカネの問題に関するスタンスが、口先だけで、いい加減なものであるかが明白になりました。今国会中に、この問題について、真相の解明と責任を明らかにしていく必要があると考えます。

 

政治への信頼低下は深刻

世論調査では、麻生総理も鳩山民主党代表のどちらも次の首相に相応しくないという結果がでています。マスコミの誘導もあるとは思いますが、与野党の政治リーダーへの国民の信頼が失われている事態は深刻に受け止めなければなりません。

孔子の言葉に「民信なくば立たず」とあります。「政治に対する民衆の信頼は、国家存亡の最後の綱である。もしこの信頼が切れてしまったら国家は一日たりとも保持できるものではない。」(村山吉廣「論語名言集」から引用)という意味です。政治に対する国民の信頼がなければ、いかなる政策も支持されず、十分な効果も発揮されないということでしょうか。国会に身をおくものの一人として、重く受け止めなければならない箴言です。

 

危機を克服するためには信頼の回復が必要

今日、私たちはかつて経験したことのない世界的な経済危機に直面しています。政府・与党ではこの危機を乗り越えるために、積極的な景気・雇用対策を機動的に実行してきています。4月にも「新・経済対策」(経済危機対策)を打ち出しましたが、わが国の経済・産業のみならず社会が当面しているさまざまな課題に対処するための幅広い分野の対策が盛り込まれています。事業規模で57兆円、”真水”といわれる直接的な財政出動が15兆円強のかつてない大規模で積極的な内容となっています。野党や一部マスコミからは批判もありますが、全体として適切な経済対策であると確信しています。

しかし、残念ながら世論は必ずしも正当に評価してくれていないのが現状です。これは政治への信頼感の失墜が、政策に対する信頼感の低下につながってしまっている結果だと考えます。現在の危機を克服していくためには、景気・雇用対策の効果を最大限に発言していくことが不可欠です。そのためには、政治・行政だけでなく国民各層の信頼と協力が必要です。

 

政治家の言葉に重みが重要

マスコミは、麻生総理の発言が”ぶれ”ていると盛んに批判しています。総理は、できるだけ前広に、オープンに政策について語るように努力されているものと感じています。幅広く論議し、細かく検討した上で、多少異なった結果になったとしても止むをないことだと思います。私は、それを以って”ぶれ”と批判するのは必ずしも公平とは言えません。

しかし、当面する最重要課題である経済政策については、国民に対してもっと丁寧に、誠意をもって説明する必要はあるのではないでしょうか。そうすれば、もっと理解と支持も広がり、政策の効果も一層発言するものと期待されます。