海外メディアが鳩山政権の迷走を懸念

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英エコノミスト誌が日本政府の迷走を批判

世界中で読まれている権威ある英国の経済専門誌”The Economist”(ザ・エコノミスト11月14-20日号)では、鳩山内閣の基本的な財政政策の曖昧さや在日米軍再編問題をめぐる対応のチグハグぶりを痛烈に批判した「日本政府・調子が狂っている」(Japan’s Government Out of Tune)という記事を掲載しています。その中で、連立を組む国民新党亀井金融担当大臣が反市場的な金融政策を進めている点や社民党福島大臣がすべての米軍基地を否定している点など、総理と基本的な政策を異にしていることが混乱を生じていると指摘しています。また、来年度以降の予算のあり様について誰も責任をもった議論を行おうとしていないことを批判しています。さらに、”闇将軍”小沢幹事長が「キリスト教は排他的で独善的な宗教」と発言した不見識ぶりにも言及しています。

 

日本の国際的信用が失墜しつつある

同誌はこうした内閣の現状について、「海外の友人たちは新政府の主張が理解できず、困惑している。投資家は日本離れをはじめており、国債金利を押し上げている。」と懸念を表しています。特に、日本の財政赤字が既に膨大な額に及んでいる中で、鳩山政権が同党の支持者に迎合するばかりでさらに支出を増大させようとしていることが、市場で否定的に受け止められていると述べています。

鳩山政権の財政や外交政策に関する”The Economist”の批判は、現在の迷走ぶりとそれによる国際社会からの信用の失墜を実に的確に表しているのではないでしょうか。

 

強引な国会運営は疑惑隠し?

民主党など与党は、いわゆる「金融返済猶予法案」などを野党の自公両党が欠席のまま強行採決に踏み切りました。金融のモラトリアム措置については、金融業界だけでなく中小企業を含む経済界からも疑問が提起されています。論点を整理して、充実した審議が必要であることは明らかです。与野党で法案の取り扱いについて協力的な協議が進んでいたにも関わらず、異常ともいえる強引な国会運営を行う与党の対応は理解に苦しみます。関係筋によると”闇将軍”小沢幹事長の指示だそうです。政策の中身について議論が深まってボロが出るのが怖いのか、鳩山総理や小沢幹事長に絡む政治資金犯罪の”疑惑隠し”の意図があるとしか思えません。

 

ドイツ-日本研究所主催のワークショップで講演

18日には、東京都千代田区内にあるドイツ‐日本研究所(DIJ)主催のワークショップにDIJ社会科学研究部のA・クライン研究員に招待頂き参加しました。当日は、日本、ドイツ、アメリカなど日本の政治情勢を研究している中堅・若手の研究者が参加している中で、約1時間半にわたり、総選挙結果の分析や公明党の見方などについて講演と意見交換を行いました。講演の概要については、”活動報告”のページに掲載しています。また、ドイツ‐日本研究所のウェッブサイト(http://www.dijtokyo.org/)もご参照ください。