短期的には景気優先、中長期的には財政健全化重視が必要

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補正予算成立に協力した自公野党の良識を評価

18日にはじまった通常国会は、28日に21年度第二次補正予算が成立し、翌29日から22年度予算の論戦がスタートしました。自民・公明などの野党が、第二次補正予算の審議をいたずらに引き延ばすことなく迅速な成立に協力したことは、国民生活を重視した良識的な対応でありました。鳩山・小沢両氏に係る前代未聞のスキャンダルがある中で、民主党が野党の時であったならば、経済や生活よりも党利党略を優先して、審議拒否・引き延ばしを画策したに違いありません。補正予算の内容には不満ではありますが、景気・雇用の現状を考えたときに、早期成立によって対策を速やかに実行することが優先されるとの判断は評価できます。

 

鳩山内閣の混迷続きの経済政策

発足以来、鳩山内閣の経済政策は混迷を続けています。わが国経済が大幅な需要不足に陥っているときに、前政権下で成立した第一次補正予算の執行を一部凍結した上、代替の対策を講じない愚挙を行いました。ようやく年末に経済対策を策定、新年になってから第二次補正予算案を提出しましたが、遅すぎる上に内容もはなはだ不十分です。結局は、右往左往した挙句に、対策の実行を何か月も遅らせただけでした。また、22年度予算案は、新規国債発行額を過去最大の44兆円まで膨張させる一方で、需要不足を補う公共投資を前年度比で18%も削減した景気・雇用対策に逆行する内容です。

民主党政権の経済政策は、短期的にも中長期的にも目標も優先順位もまったく曖昧です。予算委員会で、経済財政の司令塔であるべき菅大臣も仙石大臣も”迷答弁”を繰り返すばかりです。これでは、経済に悪影響が及んでいるのは当然のことです。

 

22年度までは景気・雇用優先、中長期的には財政健全化への取り組みが必要

22年度までは不足する需要を政府支出で創出する積極的な財政政策が必要です。世界経済の好転が22年度後半から期待できることから、23年度以降は財政健全化に取り組む方向性を明らかにするべきです。そのためには、国の一般歳出の半分以上を占めかつ増大し続ける社会保障関係費の負担と給付のあり方を明確にしていかなくてはなりません。今やるべきことは、短期的には景気・雇用対策を優先する一方で、財政健全化を視野に入れて恒久的な財政支出は極力抑制する慎重な対応です。鳩山内閣の経済政策は、まったく逆のことを行っています。

 

鳩山・小沢の態度はきわめて悪質

鳩山総理、小沢幹事長に係る政治団体の政治資金規正法違反犯罪で関係者が多数逮捕されると言う前代未聞の事態が生じていますが、両氏とも秘書に全責任を押し付けて、知らん振りを決め込んでいます。これほど巨額の資金の不正な動きをまったく知らなかったなんて常識的に信用できません。検察の捜査が進んでいるようですが、法と証拠に基づき厳正に行われるよう期待しています。小沢氏は、刑事責任を問われれば幹事長を辞職する考えを表明したと報じられていますが、役職はおろか議員を辞職するべきであります。