郵政見直しでも迷走する鳩山内閣

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後期高齢者医療制度の廃止はどうなったのか?

日曜日には、地域の老人会のお花見の会に参加しました。真冬並みの寒さで、サクラも少し早すぎましたが、皆さん大変にお元気でした。身体の中から暖まって、いろいろと貴重なご意見を伺うことができました。  『民主党は「後期高齢者医療制度は即刻廃止する!」と言っていたけどどうなっているの?』との質問がありました。私は、「75歳以上の高齢者について市町村単位の国民健康保険から分離した都道府県単位の保険に移行するという考え方は10年間も検討されてきた結果であり、そう簡単に良い代案はないでしょう」と説明した上で、「肝心の給付と負担の問題を避けている限り骨格部分を大きく見直すのは無理です」との考えを述べました。「これも民主党の口からでまかせかよ!」と厳しい声が相次ぎました。

 

政府の郵政見直しは官業肥大化につながるだけ

政府は、株式の1/3以上を国が保有しつづけることや郵貯・簡保の限度額の大幅な引き上げを柱とする郵政事業の見直し案を発表しました。鳩山総理は内閣の最終決定ではないと述べているのに対して亀井担当大臣は総理も同意した最終案であると主張していますが、ここでも迷走ぶりはひどいものです。 わが国の行政機構をできるだけスリム化にしていく必要があり、郵政事業を基本的に民間に移行させるのが妥当な判断です。しかも、郵貯・簡保資金を増加させるのは非効率な官業の肥大化を招くものです。郵政会社では、現状では集めた資金で国債等の購入するだけで、貸出や投資などの運用を行う能力を持っていません。資金量が増えれば、政府が垂れ流す国債を引受けることになり、結果的には非効率な歳出を温存・増加させるだけです。

 

不適切な見直しで財投改革も逆戻り

そもそも、郵政民営化の最大の目的は、財政投融資の改革にありました。従前は郵政が集めた資金を財投計画によって、特殊法人等が行う政策金融やインフラ整備に使ってきました。膨大な資金が安易に手当てできたために非効率な支出も目立ち、前政権で財投改革に着手して投融資額をピーク時の半額以下にまで削減してきました。(1996年度37.3兆円→2009年度15.9兆円)その結果、郵政資金が余るので、資産額を縮小させた上で新たな融資・投資等の資金運用ができるように制度改善や能力向上を進めていくこととしました。そのため、経営効率化や適切な経営判断を行うために民営化が必要だったわけです。

 

郵政で見直すべきポイントが筋違い

郵政改革の結果、さまざまな問題も生じていて、見直しを検討すべき事柄がまったくないわけではありません。僻地などでのサービスをいかに維持するか、郵便局で三事業の効率を妨げている壁のあり方といった点は見直しを検討する必要は否定しません。しかし私は、基本的に経営形態とは直接関係ないものと考えます。政府が提案している見直し案は筋が違っていると思います。バラマキ財政の財源確保と特定郵便局長や郵政労組の利害を優先したもので、国民サービスの向上とは無縁な代物です。