日米関係は世界とっても日本にとっても重要

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経済・外交・社会保障など重要政策で迷走

内閣支持率は概ねすべての調査で30パーセントを割り込みました。わが国が直面している経済再生、財政健全化、外交・安保、社会保障制度改革等々ほとんどの重要政策でまともな方向性を打出せずに迷走しているのが現状です。また、鳩山総理、小沢幹事長のほか数々の政治資金をめぐる犯罪が次々明らかになっているにもかかわらず、何ら責任ある対応をしようとしていません。さらに、郵政見直し、高速道路料金では、閣内・与党内で意見調整がまったくできない機能不全状態が露呈しています。こうした惨憺たる現状では、国民の信任が失われるのは当然です。

 

ケント・カルダー教授:日米間の信頼感の低下を懸念

先週、米国での日本政治や安全保障問題に関する第一人者と言われているジョンズ・ホプキンズ大学のケント・カルダー教授と懇談する機会がありました。カルダー教授は、普天間基地問題を含めた日本政府の不誠実ともとれる対応は信頼関係を損なうものであると述べていました。先端科学技術、環境・エネルギー技術などにおける共同研究開発をはじめとして日米両国が協力していくべき分野は数多くあるのに、信頼低下が建設的な取組みを阻害していると嘆いていました。私もまったく同感です。

 

米国は最も重要なパートナー

わが国とって今後とも米国が国際社会における最も信頼すべきパートナーであることは明らかです。これから世界は、地球環境、経済・金融、技術開発、知的財産など人類共通の重大な課題に対応していかなければなりません。また、中国をはじめとするアジア地域の政治・経済のプレセンスが大きくなっていますが、アジアとの良好な関係を維持・発展させていくとともに、地域の安定と繁栄のためにも日米の信頼と連携の強化が期待されています。両国間の対話を促進し、協力関係を深化していく土台となるのが両国政府の信頼です。残念ながら、方針が定まらずに迷走する鳩山内閣にそれを期待することはできないことが明らかになっています。

 

世界経済安定にも日米間の連携が不可欠

一昨年の世界金融危機以来、わが国を含む世界経済は百年に一度とも言われた低迷に苦しんできました。BRICsなどの新興国はショックをいち早く克服し、欧米先進国でも何とか回復軌道に乗ってきました。残念ながら、日本は鳩山内閣による経済政策の混迷の結果、回復が遅れています。

金融危機で明らかになったことは、グローバル経済の下では危機が短期間に世界中に伝播してしまうこと、また主要国の財政・金融政策の協調がなければ有効な対策がとれないということです。世界最大の経済である米国が、政策の国際協調と新たな世界経済システムの構築においてカギを握っているのは紛れもない事実です。今後の世界経済の安定をめざす上からも、日米両国が大きな役割を担っていく必要があります。それは、日本経済の再生と成長力向上にも役立つものです。そういう意味からも、日米両国の緊密な連携と協力が不可欠だと考えます。