産業発展のために金融機能の強化が必要

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今年のゴールデン・ウィークは晴天つづき、初夏のような陽気でした。お出かけになった方々も多いのではないでしょうか。高速道路は連日大渋滞でしたが、ドライバーの皆さんはお疲れさまでした。私は、3日の憲法記念日には党県本部主催の街頭演説会を行ったほか、5日にはさいたま市内の知人を訪問し、茨城県で行われた高校球児である長男の練習試合を観戦しました。

 

普天間問題めぐり内閣が機能不全に

沖縄の米軍普天間基地移設問題をめぐる対応で、鳩山内閣は迷走をつづけ機能不全状態を露呈しています。総理が「昨年の衆院選当時は、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは思っていなかった。学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった」と発言したことからもわかるように、問題の本質は、総理が日本をとりまく国際情勢に無関心で、安全保障に関する確かな考えを持っていないことにあります。

ともかく今優先しなければならないのは、市街地に隣接する普天間基地の危険をなくすことと海兵隊兵員等約8千名をグアムに移す計画の実行ではないでしょうか。そのために、内閣としては、早急に方針転換を図り、現行案を軸に沖縄県民の理解を得ることに努力を払うべきです。

 

金融システムの機能が低下

経済同友会の機関誌(2010年4月号)に「金融が産業を支え発展させる」との特集座談会が掲載されています。その中で、日本では利回り1%前後の長期国債に800兆円の資金が入っており、国民は貴重な資産を最低のリターンのところに投資していることになると指摘しています。また、アジア経済が最も高い成長を遂げている中で、本来は東京市場が金融センターとして機能するべきであるのに、実態は香港やシンガポールに遅れをとっているだけでなく、国家的なプロジェクトとして取組んでいる上海にも追い抜かれそうです。

 

産業発展に金融機能強化は不可欠

国民の貴重な資産が、政府の垂れ流す赤字財政を支えるために使われているようでは経済の成長は期待できません。成長性のある分野に投資が向かうことによって、新しい産業が伸びて雇用が創出され、国民の冨の増大につながります。また、アジアの成長のエネルギーを取り込んでいくために、国際金融センターとしての機能の整備が必要です。

世界的な金融危機が発生して以降、日本では金融産業が抱える問題点ばかりを感情的にあげつらう論調が目立ちますが、産業発展に果たす役割について冷静に評価する必要があります。過度にレバレッジの高い投機的な金融市場ではなく、産業の健全な発展に貢献する仲介機能を持った市場の整備を目指していくべきです。私は以前与党の金融制度調査委員会の座長をつとめ、わが国の金融市場と金融産業の発展が必要と考えて、関係機関と協力しながら各種施策の推進に努めてきました。現在は、そうした機運が萎んでしまっていますが、危機が一段落しつつある現在、わが国の金融システムの競争力強化に取り組んでいく必要があると考えます。