戦略性が感じられない「新成長戦略」

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日本の経済社会の将来イメージが不明

菅内閣は、参院選を前に鳴り物入りで「新成長戦略」を発表しましたが、日本の経済・社会の向かうべき方向はきわめて曖昧です。”第三の道”とは言うものの、その具体的なイメージは霧の中です。先ず、現政権が考える将来にわたる日本の経済・社会のイメージを提示していくことが重要であり、そこがはっきりしないと具体的な政策の整合性・一貫性がとれなくなってしまいます。自公政権でも、基本的な方針に揺れ動いたために、政策への信頼が損なわれていった苦い経験をしました。菅内閣では、同じ間違いを繰返すどころか、ダッチロールして行き詰ってしまう恐れがあります。

 

“結果の公平性”より”機会の公平性”を重視するシステムが必要

これまでの菅氏や民主党の主張からすれば、経済活動に関する規制を強化して政府の関与を強めていくとともに、社会保障の給付と税負担を増額して、現在に比べて”結果の公平性”をより重視したシステムを志向しているものと推量します。しかし、私はそうした方針では経済の成長力を高めていくことはできないと考えます。社会保障制度による生活セーフティーネットの機能を今よりも強化していくことは必要ですが、一方で経済活動への行政の関与は極力小さくして、”機会の公平”を重視したシステムでなければ経済・社会の活性化は期待できないと考えています。

 

新成長戦略の各論は”総花的”

「新成長戦略」の各論の内容は”総花的”で各省から提出された重点政策をホッチキスで留めたに過ぎないという印象です。環境、医療・介護・健康産業、アジアなどの7つの戦略分野を選定した背景や理由は理解でます。しかし、それぞれの分野に盛り込まれている政策については相互の整合性や関連性に疑問がありますし、優先度もはっきりしていません。また、政策手段もこれまで行われてきた”従来型”の域を出ていません。政府は、補助金や税制による特定分野への支援を強化するよりも、すべての分野に共通するビジネス環境の改善に重点をおいて、民間の技術革新が促進され、起業家のモティベーションが高まるようにしていくべきです。基本方針でも各論の施策でも”戦略性”がまったく感じられない「新成長戦略」です。

 

教育こそ成長戦略の基本

新興国や途上国を含めた国際競争がますます激しくなっていく中で、日本の経済成長と雇用拡大を実現することが必要です。そのためには、ヒト・カネ・モノのすべての面でグローバル化に対応を急ぐ必要があります。また、現在の所得水準を維持・向上させていくためには、国内産業をより高付加価値の分野にシフトしていかなければなりません。そのためには、優れた国際感覚、高い技術や専門性、新しいシステムやビジネスモデルを生み出す構想力を持った人材を輩出していくことが必要です。初等・高等教育を通じたレベルの向上や教育貴下の拡大こそ成長戦略の基本であり、国が最も力を傾注すべきだと考えます。

 

比例区浜田まさよし参院議員の再選に全力

24日には参院選が公示になりました。この選挙には、民主党政権の「政治と金」問題の幕引きを企む不誠実な政治姿勢を正し、経済や社会保障など国民生活に重要なテーマが議論の中心になるよう優先順位の変更を迫っていく意義があります。

公明党神奈川県本部としては、全国比例区より再選をめざす県本部副代表浜田まさよし氏の当選に全力を尽くしてまいります。また、神奈川選挙区については、党としての正式な決定は行わないものの、私としては、自民党公認の小泉あきお氏を応援してまいります。皆さまのご理解と絶大なご支援をお願い申し上げます。