内閣・与党はグズグズせずに経済対策の実行を!

18

9月も半ばを過ぎてようやく秋風を感じるようになりました。それにしてもこの夏の猛暑はかつてない厳しさでした。

 

高齢者の意欲と知恵を引出す社会に

先週末は、地域の敬老祝賀会が各地で開催され、数ヶ所出席してきました。どこでも、お年寄りの方々が元気溌剌に参加しておられました。主催者や来賓挨拶では高齢化率(65歳以上の人口割合)が3割に近づいているといった話が続きましたが、改めて”長寿”社会が達成されていることを感じました。お年寄りの皆さまのご努力によるものであるとともに、わが国の医療や各種社会制度の誇るべき成果だと思います。これからは、長年の経験を踏まえたお年寄りの意欲と知恵を引出して、地域社会のために貢献していただけるようにしていくことが大切だと思います。

 

為替水準の適正化に更なる努力を

財務省はようやく重い腰を上げて為替介入に踏み切り、日銀の金融緩和措置とも協調して、とりあえずは円高の進行に歯止めがかかったようです。それを受けて、株式市況も一応は落ち着きを取り戻しています。しかし、依然として足下の為替レートは行き過ぎており、輸出関連産業にとっては厳しい環境がつづいています。わが国の最大の輸出先である中国は米ドルと連動した管理相場制をとっているため、中国人民元に対しても円高になっています。このままでは、生産拠点を海外にシフトする企業が増えて、その結果設備投資の減少、雇用の縮少につながり、日本経済全体に深刻な影響が広がってきます。政府・日銀は為替水準の適正化・安定化に更なる努力を続ける必要があります。

 

機動的な経済政策の実行を期待

米国やEUも輸出の振興による景気・雇用の回復を志向しており、わが国単独での介入効果には限界があり、一時しのぎの対策でしかありません。根本的には、日本経済が現在の危機から脱出して、将来にわたり安定的な成長を続けていくという内外の信頼感を勝ち取ることが必要です。そのためには、政府の景気の底割れは絶対に防ぐという強固な意志と長期的な経済政策のビジョンを明確にすることが求められています。残念ながら、現在の内閣や与党はグズグズしてばかりで、経済の先行きに対する不安が一層深まっているのが現実です。先ずは、当面の需要不足に緊急に対処するために、効果発現の早い事業を中心に少なくとも5兆円規模の補正予算を成立させる必要があると考えます。

また、各省の指定に限定しない分野横断的に意欲のある企業等を支援する施策を実行していくべきです。例えば、①法人税の実効税率の計画的な引下げ、②研究開発減税の拡大(中小企業は繰越しを含む原則全額損金算入)、③新分野での設備投資の償却期間の短縮(中小企業は原則全額即時償却)などの施策が考えられます。

これらの施策は、長期ビジョンに沿った内容のものでなければなりません。そのためにも現行の”官製”成長戦略の発想を転換して、企業家の自主的判断で新たな成長分野に挑戦しやすい環境を整える仕組みに改めていくことが必要です。