APEC横浜開催・世界とともに成長する日本をめざして

17

APEC横浜会議の成功に期待

来週には、アジア太平洋経済協力(APEC)の首脳会議・閣僚会議が地元横浜のみなとみらい地区で開催されます。オバマ米大統領、胡錦涛中国国家主席ほか参加21か国・地域の首脳・閣僚が参加予定です。APEC参加国は人口で世界の4割、GDPで同5割を占めており、国際社会での政治的・経済的プレゼンスは一層高まっています。日本を含む地域の経済発展を進めるための重要な会議であり、多くの成果を期待しています。

私は、APEC横浜招致議員連盟の副会長をつとめ、横浜市当局とも協力しながら麻生総理(当時)らに横浜市への誘致を強く働きかけてきました。世界中に”ヨコハマ”が発信され、知名度アップは確実です。加えて、期間中は各国の政府や報道関係者が横浜を訪問しますので、全体的な経済効果はかなり大きいと考えます。皆さまには交通規制等でご不便をおかけしていると存じますが、会議の意義の重要さをご理解いただきたいと思います。

 

TPP議論に積極的に参画すべき

今回の会議では環太平洋経済連携(TPP)について協議されることになっています。参加国間の関税などの障壁を原則廃止することによって、貿易・投資の拡大を通じた経済成長をめざすものです。近年の本地域の成長は目を見張るものであり、域内各国との経済関係を深化させることは将来にわたる日本経済の安定成長に大きく寄与するものです。また、日本製品の海外市場へのアクセスを改善するほか、日本企業の国際展開の後押しにもなります。政府として、TPPに関する議論をリードするくらいの積極的な姿勢をとるべきだと考えます。

TPPは輸入関税の原則撤廃を目標にしていますが、国内農林水産業に大きな打撃が及ぶのは確実です。それを心配してTPPへの参加に消極的な意見があることは理解できます。しかし、日本を含む各国がFTA/EPA(自由貿易協定/経済連携協定)を積極的に推進するなど貿易・投資の自由化は既に世界の趨勢です。日本だけが世界の動向に取り残されたときの機会損失は計り知れません。

 

国内農林水産業への影響には配慮するべき

国内農林水産業への影響については十分配慮していくのは当然です。これからの論議の中で、食糧安全保障、国土保全、地域バランスなどの上から農林水産業の振興が不可欠であることをきちんと主張して、農産品等には特例措置や漸進的な移行期間を設定するよう求めていくべきです。また、農業等の生産性向上・競争力強化をめざした施策の実行とともに、農林漁業者が適切な所得を得られるような措置の導入も必要です。

 

世界とともに成長するとの発想転換を

日本だけではなく、アメリカを含む各国とも自由化が難しい問題を抱えており、具体的な制度設計は今後の交渉で決まるものです。端から議論を拒絶しているだけでは、枠組みの決定に関与できないままに、最終盤に不利な条件を飲むことになりかねません。過去のガット交渉等での経験を教訓とするべきです。いまこそ世界に目を開き、世界とともに成長する国への発想転換が必要だと主張します。