今週の一言(2月29日)

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データが示す民主政権の経済失政

 

景気・雇用情勢が一段と深刻に

 地域でさまざまな声を聞いていると、足下の景気・雇用情勢が一段と悪化しているのを強く感じます。これまでも再三指摘してきましたが、こうした膠着状態がつづくと日本経済にとって取返しのつかない事態を招くことになります。世界的な停滞とそれにともなう円高や株安などの外的要因や高齢化などの構造的要因に起因する部分が大きいのは事実ですが、誤った政策によってさらに事態が悪くなっていると考えます。民主党政権の経済運営や社会保障の基本方針や税財政見直しの方向性が見えないことから、企業や個人が先行きに不安を感じ、投資・消費の回復が足踏みしている現状です。

 

内閣・日銀の対策は不十分

 野田内閣は自民・公明の野党に背中を押される形で重い腰を上げて第四次補正予算(2.5兆円規模)を成立させましたが、内容的には極めて不十分であると受止めています。また、第三次補正予算までに盛込んだ震災復興などの事業の執行も滞っています。日本銀行もようやくインフレ目途を明示するとともに金融緩和策を決定しました。私が、以前から提案してきた方向ではありますが、対応が遅すぎるし、量的にも不十分だと感じています。それでもマーケットは好意的に受止め、為替相場は落着きを取戻し、株価も上がっています。回復の傾向を持続させて、デフレを脱却するためには、政府・日銀が連携して適切な財政・金融政策を継続していくことが重要だと考えます。

 

民主政権によって経済指標は悪化

 経済失政は自公政権も民主政権も五十歩百歩だとの評価を耳にします。しかし、各種データをみれば、民主政権の経済失政は明らかです。08年の世界金融危機に起因するマイナス成長(実質GDP成長意率は年率換算で0810-12月期に▲12.3%)から自公政権が策定した景気刺激策の効果によって09年以降は回復の方向に向かっていました(0910-12月期に7.4%、101-3月期に6.1%)。しかし、足下の回復が財政支出に下支えられた不安定なものである中で、鳩山内閣がデフレ政策に転換したために景気が再び後退してしまいました(1010-12月期に▲0.6%、111-3月期に▲6.8%)。この間、輸出の減少以外に設備投資や消費が大幅に減少していることからも政策に問題があったと言わざるを得ません。その後は、震災の影響や欧州危機等も加わってマイナスがつづいています。

 一方、自公政権では98年に世界金融危機によりマイナス成長(▲2.0%)となりましたが、積極的な財政・金融政策によって翌年には回復に向かい、00年以降はプラス成長がつづきました。

為替についても0107年ではわずかな円高傾向はあったものの、円/ドルレートは100130円圏で推移していました。(ちなみに、私が財務副大臣として金融政策に携わった間は概ね110円程度でした)また、日経平均株価も0507年には15,000118,000にまで上昇しました。こうしたデータも現状をはるかに上回っています。

 以上のようにデータで見れば、民主政権移行後の経済パフォーマンスの著しい悪化は明らかです。海外要因などの影響を割り引いても経済失政は明白と言わざるを得ません。