今週の一言(6月7日)民主政権の正当性は既に崩壊している

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新防衛大臣は政権の安保政策の転換を意味するのか?

 野田総理は、内閣改造で問責二閣僚を更迭したほか、防衛大臣には、民間から安全保障問題のエキスパートと言われている森本敏氏を任命しました。二代の防衛相の識見・能力に問題があったことから、任命責任に対する批判をかわす狙いなのでしょうか。政治の経験がないことに多少の違和感はあるものの、識見に問題はなく、基本的には適任でしょう。ただ、民主党の外交・安保政策とは考え方が異なる方だと思います。森本氏もこれまで民主党政権の普天間基地移転や尖閣諸島領海侵犯事件などで政権の対応を厳しく批判してきました。安保政策の転換を意味するのか、果たして党内で支持されているのか、疑問と不安は尽きません。

 

改造内閣には期待よりも不安

 その他の閣僚の顔ぶれも、法相には既に政界引退を表明している方が、農相には農協労組出身者が任命されています。また、世界的な金融危機の回避が急務であり、規制や監督のあり方の見直しがクローズアップされている時に、金融担当相の手腕に不安が残ります。改造内閣には期待よりも疑問・不安を感じるもので、もはや政権も末期的な症状としか言いようがありません。

 

与党がバラバラなままでの協力要請は筋が通らない

 野田総理は、消費増税反対の姿勢を明確にしている小沢元代表らと決別して、自民・公明など野党との協力を模索する方向に舵を切ったと言われています。しかし、与党内での合意形成を投げ出して、野党に法案の修正協議を要請するのは筋が通りません。内閣・与党で意思統一ができるのかどうかわからないままでは、まともに協議できるはずがありません。

 

勝手な公約変更は民主主義に反する

 総理は、“社会保障と税の一体改革”で自民党など野党の意見を“丸呑み”してでも法案を成立させる意欲のようです。既に“マニフェスト”の主な政策は反故にされていますし、増税はしないとの財政の基本方針も破綻しています。今の政権は3年前に選ばれたものとはまるで異なったものになっています。選挙で民意を問わずに、さらに重要政策を変更することは民主主義を侮辱するものです。もはや民主政権の存在の正当性は完全に崩壊してしまいました。速やかに解散総選挙を実施して、改めて国民に選択を仰ぐのが当然の道理です。

 

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