今週の一言(6月14日)社会保障と税の一体改革:選挙後に党派を超えた合意形成を

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与野党協議の行方は不透明

 消費増税などいわゆる“社会保障と税の一体改革”法案の民主・自民・公明の三党協議が進められています。年金・医療・介護などの社会保障制度の安定・充実のためには、消費増税を含む財源確保策が必要であるという点では一致しているものの、政策の中身については依然として隔たりが大きいようです。今週中にどのような展開となるのか、依然として不透明な状況です。

 

解散して国民の信を問うべき

 仮に与野党間の協議が進展したとしても肝心の民主党内の意見がバラバラで、与党議員が勝手に行動している有様です。本来は、内閣・与党でしっかり意思統一をした上で、野党に協議を呼びかけるのが筋です。それができていない現状は、もはや政権政党の資格がありません。3年前の総選挙時の“マニフェスト”とまったく異なる政策ですから、党内が混乱するのもある意味当然かもしれません。この混迷を打開するためには、改めて出直すしか選択肢がなくなっていると思います。速やかに解散総選挙を実施し、与党は政策や主張を大幅に変更した上で国民の審判を仰ぐのが民主主義の原則です。

 

拙速な法案成立には反対!

 これまで、再三にわたり現時点で法案の成立を急ぐのは反対であると主張してきました。増税のタイミングも、当面の経済情勢を考慮すると不適当です。野田内閣は、来年度から“復興財源”を名目として所得・法人・住民税の増税を既に決定しています。同時期に矢継ぎ早に消費税を上げれば、国民生活にも経済活動にも重大な影響が及ぶことは必然です。世界的な景気後退を考えた時に、日本経済が“底割れ”を起こす危険性があります。

 

選挙後に丁寧な議論で結論を

 また、内閣が提出している法案は肝心な部分がまったく決まっていない代物です。内閣・与党の社会保障政策の概念も給付・サービス水準の目安も解りません。また、想定する成長を達成するための経済政策の方針も定まっていませんし、中長期的な財政健全化の道筋も示されていません。

拙速に法案成立に走るのではなく、総選挙で各政党の主張に対する民意を問うのがスタートです。その後、改めて党派を超えて議論を深め、丁寧に合意形成を図りながら結論を導くべきだと主張します。その意味では、野党が提案する「国民会議」を設置するのが適切でしょう。かつて民主党がやったように、長期的な社会保障制度のあり方を“政争の具”にする政治姿勢は卒業するべき時です。

 

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