今週の一言(4月5日)“アベノミクス”で日本経済の再生へ

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日銀が大胆な金融緩和を決定

 先週の日銀の政策決定は、大胆な緩和政策であり、日本にとって最大の課題である「デフレ脱却」に向けての力強いメッセージだと評価します。事前にある程度は予想されていたものの、黒田総裁が「異次元」と称しているようにそれを上回る内容のものでした。為替・株式市場も好感し、内閣・与党の経済政策への期待がさらに高まっています。

 内閣・与党が進める“アベノミクス”は、①金融緩和、②財政政策、③成長戦略の「三本の矢」から成り立っています。日本銀行が、内閣と協調して“一本目の矢”である金融緩和にしっかりとコミットする姿勢を打出したことは、大変心強いことです。

 

批判は部分的な問題を殊更強調したもの

 野党や一部の学者・エコノミストは“アベノミクス”に対してさまざまな批判を行っていますが、いずれも政策パッケージの一部分だけを取出して、その“影の部分”を殊更強調しているものに過ぎず、長期的・全体的な観点からのマクロ経済政策を論じたものではありません。

 政府が進めている経済政策は、日本経済が抱えている“需給ギャップに起因するデフレ”という短期的な課題と“潜在的な成長力の低下”という長期的な構造問題を的確に把握して、それを克服する対策を時間軸に沿って整理し、きちんと打出しています。この“明快さ”、“わかりやすさ”こそが、迷走を重ねてきた前政権の経済政策との最大の差異と受止められているのではないでしょうか。

 

今後の課題は所得増加と財政健全化

 日本経済をこれまでの縮小再生産から拡大成長の好循環に転換していくためには、現在進めている金融・財政政策の効果が小規模企業の経営改善や個人所得の増加につながるようにしていかなければなりません。内閣・与党でも経済界に従業員の給与引上げを働きかけるほか増額を実施した企業に対する法人税減税等のインセンティブも実施しています。今後、官民一体となった取組みの一層の強化が必要です。

 また、内閣・与党として、責任をもって長期的な財政健全化の道筋をはっきりさせていく必要があります。財政への信頼が失われると金利上昇につながり、財政の更なる悪化や景気の足を引っ張ることになりかねません。