市場が不安定な動きを注視
今週のマーケットは、株式市場が急落、長期金利が乱高下するなど不安定な動きでした。自公政権の経済政策に対する期待は高いものの、国の内外の情勢に不透明な要因が多いことの表れだと感じます。一部のマスコミ等は直近の動きを殊更大きく報じて、政府・与党の経済政策の失敗であるかのよう印象を与えようとしています。しかし、平均株価は昨年末から60%以上上昇し、2008年の“リーマンショック”前の水準に戻りました。また、金利も2011年以前のレベルです。市場の動きが急激すぎるのは注視する必要がありますが、全体としては、回復に向かう過程での調整局面だと認識します。与党として、政府・日銀とともに市場の動向を注視しながら、良い方向に向かっている経済を着実な成長につなげていくため全力を尽くしてまいります。
エコノミスト誌が経済政策を高く評価
先週発行された「エコノミスト誌(The Economist)」は、“アベノミクス”の成功をトップ記事に掲載しています。世界的な経済専門誌がこのように大きく、しかも好意的に扱うのは異例のことです。自公政権の経済政策によって日本経済が復活することへの期待の証左だと思います。
同記事では、短期的な金融・財政政策が効果を上げていることを評価する一方で、TPPやサプライサイドの構造問題などの長期的な課題への取組みの重要性を指摘しています。内閣も“三本目の矢”の重要性を強調しており、“成長戦略”に経済再生の成否がかかっているということでは考え方はまったく同じです。
アジア外交がリスク要因
さらに、同記事では、安倍総理の歴史認識や憲法改正に関する言動による近隣諸国との関係悪化をリスク要因と指摘しています。「日本の復活に必要なのは、経済の再活性化であり、近隣諸国との終わりなき争いではない」と述べていますが、私もまったく同感です。日本の誇りを取り戻すべきだとの総理の考えには賛成ですが、偏狭なナショナリズムや過去に拘ることは建設的ではないと考えます。