今週の一言(5月31日)3パーセントの「インカム・ターゲット」の設定を提案

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財務金融委員会で宮城県視察

 29日に、私が理事をつとめる衆院財務金融委員会で宮城県石巻市の被災地を視察し、地元経済界の方々から要望等を伺ったほか、仙台市内で地元金融関係者との意見交換会を開きました。がれき処理やインフラの復旧はそれなりに進んでいるものの、住宅や産業の復興は依然として遅れているのを実感しました。産業復興については、二重ローン問題の解決や事業資金の円滑に提供していく上で、金融機関の果たす役割はきわめて重要です。そうした“使命”は理解しているようでしたが、必ずしも迅速な対応ができていないのを感じました。

 

所得拡大による経済の好循環をめざす

 内閣・与党と日銀が進めている経済再生のための金融・財政政策は期待された効果を上げてきています。これから本格的な日本経済の再生を達成するためには、企業収益改善→設備投資増額/給与・雇用増加→消費拡大という好循環をつくり上げることができるかにかかっています。特に重要なのは、成長の成果が給与上昇等を通じて所得の拡大につながっていくことだと考えています。

 日本経済会議や産業競争力会議では、来月中旬の「骨太方針」、「成長戦略」の策定に向けての議論が進んでいます。その中でも、いかにして中長期的かつ安定的に所得を伸ばしていく視点が重要だと提唱しています。

 

所得上昇率目標を経済政策の指標に

 安倍総理は経団連など財界に対して、従業員の給与引上げや正社員化の拡大を要請しました。また、太田国土交通大臣は、建設業界に労働者の賃金引上げを求めました。異例中の異例であり、本来は国が介入するべきだとは思いませんが、いかに所得拡大が成否のカギを握っているかとの認識の表れでしょう。

 デフレから脱却して物価が上昇に転じると、一時的には生活は苦しくなります。したがって、早い時期に、所得の伸び率が物価上昇率以上になるようにしなければ、経済再生の実感が湧いてきません。政府・日銀は2%超のインフレ・ターゲットを設定していますが、3%程度の一人当たり所得の上昇率(インカム・ターゲット)を経済政策の新たな目標に設定することを提案します。