今週の一言(11月12日)特別会計の削減で財政改革が進展

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 今国会には、「特別会計法改正案」が提出されています。本年度予算では、17特別会計で一般会計予算額の約2倍に相当する185兆円の歳出純計額【(特別会計歳出総額)(国債借換え)(会計間のやり取りによる重複)】が計上されています。その中の大部分は、国債の返済、年金・健康保険等の社会保険給付、復興事業に充てるものですが、それらを除く純粋な政策的な歳出は約8.2兆円です。

 この法案では、社会資本整備事業特別会計を廃止するなど14会計に整理合理化します。また、内訳の区分経理である“勘定”については、農業・食料関係など大幅に縮小し、財政の“見える化”を進めるものです。

 

自公政権で特別会計改革が大きく前進

 平成15年2月に当時の塩川正十郎財務大臣が「母屋でおかゆ、離れですき焼き」で発言しましたが、特別会計に多額の剰余金や積立金が計上されているという“埋蔵金”問題が大きく取上げられました。自民・公明連立政権では、早速“特別会計改革”の検討に着手し、18年度に31あった特別会計を17にまで削減し、政策的な歳出も17.2兆円から8.2兆円に縮小しました。

 民主党政権時代にも“特別会計改革”は論議されましたが、目立った成果はあがりませんでした。昨年の政権交代後、検討が再開され、今回の法案として結実しました。

 

財政の“見える化”と歳出の合理化に引きつづき努力

 本来、特別会計は、社会保険料・目的税・受益者負担金等使途があらかじめ決まっている歳入がある場合に、その目的に沿って歳出されていることを明確にするために区分経理を行うとしたものです。例えば、新設した“復興特別会計”については、震災復興を目的とした所得税等の特別増税の全額が支出の一部に当てられていることから、目的外に流用しないために区分経理するものとしました。

 しかし、会計間のやり取りなど資金の流れが複雑であり、一般会計に比べて財政当局のほか国会やマスコミのチェックが機能しにくい面もありました。所管する府省が勝手に使っているのではないかとの疑念が生じました。

特別会計改革は相当進みましたが、引きつづき、財政の“見える化”と無駄な歳出を削減する合理化の徹底に取組んでまいります。

 

外国為替特会の運用を改善

 外国為替特別会計には、これまでの“円高対策”としてのドル買い介入によって多額のドル建て資産が計上されています。従来は、米国債を中心に安全資産だけに運用し、内外金利差などによって相応の運用益を生んできました。本法案では、国際金融市場の発達を踏まえて、①運用の外部委託を可能にする、②銀行に限定されている外国為替資金の取引相手を証券会社にまで拡大する、③通貨スワップや国債先物の取引を可能にするなど運用効率の向上をめざす措置が講じられています。しかし、外為市場はリスクが高く、国民の資産の運用であることを考えれば、今後とも基本的には安全資産を中心に運用していくべきだとは考えます。