今週の一言(4月4日)人口が減少する中で活力のある経済社会の構築をめざして

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労働力・資本の減少が課題に

 日本は2008年以降、人口減少社会に入りましたが、将来にわたる経済成長を維持し、社会の安定を確保する上でとても重大な課題です。今後、①国内市場の縮小、②労働力人口の減少、③資本蓄積の低減が続くことが予測されますが、このままでは日本の経済は衰退し、社会保障制度にも支障を来すことになります。こうした困難を克服していくためには、労働力・資本の減少を補う生産性の向上を達成するとともに、広く世界に目を向けて世界とともに成長していく経済社会のシステムに改革していくことが必要です。

 

海外からの直接投資受入れ拡大が必要

 長期的な経済成長の可能性を示す潜在成長率を決定する三要素は、①労働力、②資金・設備等の資本、③全要素生産性です。先週は、このうち労働力不足問題に対処するために、未だにフルに活用されていない①女性と②元気な高齢者の力を引き出していく必要があるとの考えを述べました。また、海外の若く・豊富な労働力の活用についても真剣に検討していかなければならない時です。

 高齢化と人口減少によって国内の貯蓄が減少し、資本が確保できなくなります。その結果、国内の生産設備の増加・更新もままならなくなっていきます。これを補うためには、海外からの直接投資を拡大していくことが必要です。2012年末のわが国の対内直接投資残高は17.8兆円、GDP比では3.7%と主要国に比べて著しく低い水準にあります。

主要国の対内直接投資のGDP比率(%)

日本

アメリカ

イギリス

フランス

ドイツ

韓国

3.7

16.9

51.525.9

36.9

5.9

27.17.3

12.6

注:( )内はEU圏内からの直接投資を除く

 海外からの投資受入れを拡大することは、わが国の経済社会のシステムの変革をもたらすことであり、大きなリスクをともなうのは事実です。しかし、躊躇ばかりしている余裕は、最早ないと考えます。内閣では、「日本再興戦略」に「日本を世界で一番企業が活動しやすい国をめざす」を掲げて、①規制改革、②高度人材受入れ拡大、③グローバルに活躍する人材の育成などの施策を検討、実行しています。また、「国際戦略特区」制度を活用して、こうした取組みを加速化させていこうとしています。与党内でも、「日本経済再生推進本部」を中心に、内閣での議論を踏まえて、長期的な経済成長に不可欠な投資受入れ拡大について積極的に議論を行ってまいります。

(詳しくは、http://www.invest-japan.go.jp/をご参照ください)