【いさむの一言(2月9日)】成長戦略の着実な実行で日本経済を本格的に立直す

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経済再生の好い流れはできている

 安倍連立政権の“三本の矢”の政策によって、日本経済再生に向けての好い流れが形成されています。政権発足前の2013年と比較すれば、①企業収益の増加など経営改善、②雇用の安定・拡大(完全失業率が18年ぶりに3.5%まで低下等)、③給与所得の着実な上昇(現金給与総額伸び率が17年ぶりの高水準)などの経済データは確実に改善しています。また、物価上昇がつづき“デフレ脱却”まであと一歩のところまで来ています。

 

足もとの停滞に対処する補正予算

 昨年4月の消費税率引上げ後は、駆込みの反動減による消費の伸び悩みの影響が予想以上であることや税率引上げや円安による物価上昇が所得上昇を上回っていることなどから経済の停滞がつづいています。また、原油価格の急落は総体としてはプラスに作用するものの、当面の物価上昇率が低下して日本銀行の物価安定目標(インフレ・ターゲット)の達成が簡単ではなくなっています。

 内閣・与党では、足もとの停滞に対処するため昨年末に「緊急経済対策」を策定し、それを実行するための2014年度補正予算を編成・成立させました。この中には、①市町村の“プレミアム付き商品券”等消費喚起をめざした交付金、②“住宅エコポイント”など住宅市場活性化策、③中小企業・小規模事業者への支援策、④防災対策などを実施する経費が計上されています。

 

成長戦略を継続的・計画的に実行

 日本経済の本格的な再生のためには、当面マクロ経済を金融・財政政策で下支えするとともに、中長期的に成長力を高めていく、“三本目の矢”の実行が必要です。内閣の「産業競争力会議」では1月29日に、「産業競争力の強化に関する実行計画(2015年版)」や「今後の検討方針」を決定しました。それらの中には、①科学技術イノベーション、②雇用制度・人材力、③女性・若者・高齢者の活躍、④健康産業、⑤規制改革等の立地競争力など将来の日本経済の潜在力を発揮するために必要な施策が盛込まれています。その多くは、これまでも各方面から指摘・提案されてきたものです。成長力の向上には“特効薬”はないし、一朝一夕に達成できるものではありません。幅広く、粘り強く改革を実行していくことが内閣・与党に期待されている使命だと感じています。