【いさむの一言(7月21日)】安全保障政策のあり方・法制整備について長期間かけて慎重に議論

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平和安全法案を衆議院で可決

 16日の衆議院本会において、内閣提出の平和・安全2法案を与党などの賛成多数で可決しました。また、維新の党提出の2法案については否決しました。平和・安全特別委員会で50日・150時間超という異例の長時間をかけた審議が行われ、同様な趣旨や法案と無関係の質問が多くなり、論点は出尽くした感じでした。また、野党から対案として提出した法案について与野党間で協議が行われたものの、歩み寄りが見いだされそうにもありませんでした。したがって、委員長が採決を判断したことは止むを得なかったことと考えます。

 安全保障政策の見直しについては、政府・与党で約8年間かけて議論されてきましたが、一定の区切りがついたと受止めています。

 

安全保障政策のあり方について長年にわたり慎重に議論

 国際情勢や安全保障環境の変化に対応して、日本の安全保障政策を見直す必要性が認められて、2007年から議論に着手して、民主党政権時代も含めて続けられてきました。

 

安全保障政策・法制に関する主要な検討経緯

 

・2007年5月~ 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会

【第一次安倍内閣・委員は柳井国際海洋法裁判所長(座長)ほか北岡東京大教授等有識者13名】

・2010年2月~ 新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会

【鳩山内閣・委員は佐藤京阪電鉄CEO(座長)等有識者10名】

・2012年5月~ 日米安全保障ガイドライン協議【野田内閣】

・2013年9月~ 安全保障と防衛力に関する懇談会

【第二次安倍内閣・委員は北岡国際大学長等有識者9名】

・2013年12月 「国家安全保障戦略」、「防衛計画の大綱」等決定

・2013年5月~ 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会

【第二次安倍内閣・委員は柳井国際海洋法裁判所長等有識者13名】

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/anzenhosyou2/

・2014年7月 安全保障法制整備の閣議決定

・2015年5月 平和・安全2法案を国会提出

 こうした過程では、我が国と地域の安全を守るために、平時からの日米両国の協力関係を強化していくことについて多角的に議論されてきました。その中で、米軍と自衛隊の共同活動のあり方や相互の防護のあり方についてもテーマとなってきたのは当然です。各種懇談会等の有識者からは、自衛隊がもっと積極的な役割を果たすべきと提言されてきました。一方、政府・与党間では、そうした提言を踏まえつつ、安全保障政策上の要請と平和憲法や既往の法制度との整合性について議論を重ね、バランスのとれた結論を導き出したと考えています。

 

変貌する安全保障環境に対応する法整備

 今回の法整備は、日本を取巻くパワーバランス、周辺国の外交方針の不透明化、軍事技術・能力の高度化などの環境変化に的確に対応することを目的としたものです。日本の外交・安全保障政策の基本は、独善的な路線を避けてあくまで国際社会との協調を重視していくことにあります。今回の法整備は、紛争を引起こすものではなく、紛争を未然に防ぐ効果があると確信しています。