【いさむの一言(2月1日)】政策減税の効果を検証し政策に反映させるべき

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引続き経済再生・TPPを強力に進める

 甘利経済再生大臣が週刊誌による金銭授受疑惑をめぐり辞任する事態となりました。この事件の経緯等には相手方の言動などに不可解な点も多くあり、気の毒との声もありますが、閣僚辞職は止むを得ないことだと考えます。事実関係を明らかにして、疑惑を払拭するのは政治家としての責任であり、しっかりと説明責任を果たすことを期待します。

 経済再生・産業競争力強化や環太平洋パートナーシップ(TPP)協定など内閣としての最重要課題を担当してきただけに、突然の辞任は大きな痛手ではあります。しかし、ここで立ち止まるわけにはいきません。引きつづき、内閣・与党がしっかりと協力して、経済再生を最優先に、TPP協定の発効はじめ成長戦略の実行を強力に進めてまいります。

 

財務省が政策減税の適用実態の調査結果を報告

 先週、財務省から「平成26年度租税特別措置の適用実態調査」の報告を受けました。設備投資や研究開発を促す企業等に対する政策減税の効果を測るために、活用されている件数・金額を調査し、毎年国会に報告しています。その結果を参考にしながら、今後の租税特別措置のあるべき方向性を検討することになります。

 

中小企業の経営改善を反映して納税額が増加

 この調査結果で、法人税の中小企業軽減税率の適用件数が約5万件増加しています。これは、26年にはネットで5万件の赤字企業が黒字に転換したことを意味し、中小企業の経営が改善していることの表れにほかなりません。また、所得拡大促進税制(賃金引上げを行った企業に対する法人税減税)、設備投資促進税制、研究開発税制などの法人税の税額控除措置も約14万件活用されており、賃金や投資の増加にかなりの政策効果が上がっていることが明らかになっています。納税実績は、データがでるまでに日数を要するものの、実態をかなり的確に表しているものと考えられます。

 

適用件数の少ない制度も多い

 一方、適用がまったくないものも含めてほとんど活用されていない制度も散見されます。特に、国際戦略特区関連や沖縄振興策関連の租税特別措置で目立つのが残念です。こうした政策減税が事業者のニーズに適合していなかったのではないかと疑問に感じます。政策効果を上げるためには制度の適用要件などを見直す必要があります。ニーズが少ないのであれば、廃止ないし見直しが必要です。そもそも活用されていなので、廃止しても税収が増加するものではありませんが、シンプルでわかりやすい税制にするよう心掛けるべきだと考えます。多くの労力を投入して作成された効果検証のデータなので、今後の税制の立案に有効に活用していきたいと考えています。