【今週の一言(11月28日)】農業の競争力強化をめざす農政新時代

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臨時国会の主な法案等が衆院通過へ

 先週は、衆院厚生労働員会で臨時国会の重要法案の一つである「年金制度持続可能性向上法案」が可決され、今週前半には参院に送付される見通しとなりました。これによって、「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定」・対策法案、消費税率引上げ延期のための税制改正2法案とともに主な法案の成立の見通しが立ちました。参院で十分な審議を行うためには一定の会期延長は必要となります。また、私が提案者の一人として通常国会に提出した議員立法の「休眠預金活用法案」は、成立の見通しが立ってきました。残念ながら、まだ「民法改正案」や「労働基準法改正案」などいくつかの重要法案は成立の見通しが立っていません。

 

農業競争力強化プログラムを決定

 成長戦略の柱の一つが農業の生産性向上・競争力強化にあります。農家の高齢化が進み、耕作放棄地が増加しており、生産性を向上させ、将来に希望の持てる日本農業の再生は急務となっています。先週、自公与党で新たな「攻めの農政」の方向性を示す「競争力強化プログラム」を決定しました。その中には、農業所得の向上と安定をめざした①肥料・農薬・機械等の生産資材の価格引下げ、②生産者に有利な流通・加工構造の確立、③営農技術・経営力に優れた人材力の強化、④農産物の輸出戦略・体制の強化、⑤収入保険制度の創設のほか、消費者視点に立った⑥加工食品原料の原産地表示拡大などの施策が盛込まれています。これらの項目は、昨年11月に政府・与党で決定した「総合的なTPP関連対策大綱」で、農業の体質強化策として継続して検討していくこととなったものです。その過程では、生産者、流通・加工事業者、消費者のほか、各分野の有識者の意見を幅広く伺ってきました。結果として、大胆な農政改革の方向性を明らかにする一方で、実行可能性も十分考慮したバランスのとれた内容となっていると評価しています。私は、「プログラム」の策定段階から、生産者のみならず消費者の視点も取入れた日本農業再生をめざした議論に直接参画してきました。

(総合的なTPP関連対策大綱は

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農協事業の改革について幅広く議論

 プログラムを実行し、生産性・競争力の高い農業を実現していくためには、全国農業協同組合連合会(全農)の販売事業(農業者から消費者・加工事業者への農産物の販売)と購買事業(農業者への肥料・農薬等生産資材の供給)の改革が必要です。全農は両事業できわめて大きなシェアを持っており、その運営が果たして生産者の利益に適ったものなのかなどさまざまな角度から議論が行われました。全農では、政府・与党の要請を踏まえて自主的に事業のあり方を見直していく計画を策定していますが、それでは不十分で遅すぎるという意見も多くありました。結論としては、改革の実行可能性を考慮してあくまで全農の自主的な取組みを尊重しつつ、改革の加速化の方向性を打出し、政府・与党が進捗をモニターしていくこととなりました。