【いさむの一言(5月29日)】特区制度を活用して規制改革の促進を

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通常国会での法案・条約の審議が進む

通常国会も最終盤に突入し、各委員会での提出法案・条約の審議も着実に進んできました。一部の野党が最重要案件と位置づけてきた「組織犯罪処罰法改正案」は衆院で可決され、参院での議論がスタートしました。また、中小企業の経営支援、観光の振興など経済再生を推進する法案や社会保障制度の安定をめざした法案など広範な分野での審議も着々と進んでいます。残された会期は少なくなってきましたが、法案・条約を成立させ、確かな成果を挙げるよう全力を尽くしてまいります。

 

 

 

特区法改正案の採決が延び延びに

今国会に提出されている「国家戦略・構造改革特区法改正案」が地方創生特別委員会で可決されたものの、一部野党の抵抗により本会議採決ができていません。法案に含まれてはいませんが、特区制度を活用した大学の獣医学部の新設を問題視しています。

特区制度は、さまざまな規制等のため実施できない事業等を地域限定で試行し、その効果や影響を検証することを目的としています。今回の法改正には、自動走行など次世代自動車の実証実験、古民家等による地方の観光振興、農業の競争力強化など経済活性化に役立つと期待される規制改革のメニューが数多く含まれています。そのため、法案の早期成立が求められています。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/

 

 

 

獣医学部新設は政策判断・手続きとも適正

 愛媛県と今治市は、平成20年ごろから獣医学部新設の要望を出していましたが、文部科学省等は、獣医師の必要人員は足りているとして、需給調整を前提とする現在の制度では新設や定員増は認めないとの方針でした。しかし、ライフサイエンスとの連携など先進的研究など獣医師の新たな分野での活躍への期待があります。また、産業用動物(家畜)専門の獣医師の不足や地域偏在があり、鳥インフルエンザ等の感染症対策に支障が出ていることは否定できません。こうした事情をもと、国家戦略特区制度を活用して50数年ぶりに新設が認めらました。私は、当初は学部新設が成功するか否かについては懐疑的に受止めていましたが、地方活性化の新たなチャレンジとしては評価できると判断して賛成しました。今回の獣医学部新設については、政策判断として妥当性があり、特区制度に基づく手続き上の瑕疵もないと考えています。したがって、一部野党や元文部科学事務次官の言動は、到底理解できないものです。(獣医学部の新設・定員増をめぐる論点は以下の文献に詳しく説明されていますので、ご参照ください。

獣医学部の新設・定員増をめぐる論点))

 

そもそも、特区制度を活用した事業等に対しては所管行政機関が消極的なのは当然のことであり、政治判断によって決定される性質のものです。今後とも、特区制度の積極的な活用を通じた規制改革によって、経済・社会の活性化を推進していきたいと考えています。