いさむの一言(4月9日) 新年度予算の柱は“人づくり”と“生産性向上

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平成30年度予算が成立

 先週、平成30年度の予算と税制改正法案などが成立しました。予算の内容や増減には内閣・与党がめざす政策が反映されます。新年度予算の2つの大きな柱は、①子育てや教育などの“人づくり革命”と②中小企業等を含めた賃金上昇や設備投資を促す“生産性革命”です。内閣・与党として本年度は、この2つの政策分野に力を入れていく方針がよくわかります。これは、いわゆる“アベノミクス”の金融・財政政策で改善してきた日本経済の本格的な再生を実現していくための産業・社会の構造改革をめざすものです。
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/seifuan30/index.htm

 国会の予算審議における野党質疑では、こうした予算の重点施策についての議論が乏しかったのではないかと残念です。

 

保育の受け皿拡大や教育費の負担軽減が前進

 内閣・与党では、2020年度までに32万人分の保育所等の定員を拡充する計画ですが、新年度予算においては11万人分を増加するための予算が計上されています。多くの保育所等で課題となっている保育士を確保するための賃金引上げに要する予算も計上されています。また、2019年度より幼児教育無償化の一部がはじまりますが、新制度移行に必要な経費も計上されています。教育費の負担軽減のための返済不要な給付型奨学金は、2017年度導入されましたが、新年度ではさらに2万人分増やしています。
 また、困難を来している介護人材の確保を支援するため、賃金引上げ等に充てる経費を増額しています。社会保障費全体では、前年度比で約5千億円の増額となっています。

 

中小企業の生産性向上を支援

 本格的な経済再生を達成するためには、賃金上昇と投資拡大による好循環をつくっていかなければなりません。そのためには、中小・小規模事業者を含めた生産性の向上や円滑な事業承継が必要です。新年度予算では、事業承継税制の大幅拡充を含めて、生産性を向上するための設備や人材投資を支援する予算を大幅に拡充しています。
 また、長期的な経済の成長力を高めていくためには、科学技術の振興が不可欠であり、研究開発費もメリハリをつけながら伸ばしています。

 

国債新規発行減額など財政健全化も前進

 予算全体では、メリハリを強めて、前年度比で0.26%増に抑えています。経済成長にともなう国・地方の税収増加もあり、新規の国債発行額は、5年連続で減額することができています。財政健全化への取組みも当初の予定より若干遅れてはいますが、高齢化にともなう社会保障費が増加する中でも着実に前進しています。