【いさむの一言(7月9日)】インフラの老朽化対策が急務

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 道路・鉄道・住宅・防災施設などの社会資本の老朽化が急速に進んでいます。その結果、本来の機能が低下しているほか、災害時の安全性に対する関心も高まっています。こうしたインフラの点検、維持管理、更新を緊急かつ適切に実施していかなければなりません。

 

多くのインフラは高度経済成長期に整備

 高度経済成長期(1955~73年頃)には、急速な経済成長と産業の発展を支えていくため、高速道路や新幹線はじめ多くの社会インフラが整備されました。今日、こうしたインフラが耐用年数の目安である建設後50年以上経過しています。政府の推計では、2030年代頃には、例えば道路の橋梁・トンネルの半分以上が建設後50年以上となります。その他、上下水道、公営住宅、学校などの老朽化も進んでいきます。

 

維持管理・更新費用は増大しつづける

 近年増大している維持管理・更新費用は、政府の推計では2060年頃までずっと増加していく見込みです。これからの20年間を見ても、国の予算で毎年4.3~5.5兆円必要となり、最近の国の公共事業予算は年間6~8兆円程度の過半を占めます。今後とも大幅な増額は困難であり、その大部分を既存インフラの維持管理・更新に充てることになると新規投資は大幅に抑制せざるを得ません。

 

インフラの長寿命化に早めの定期・修繕

 インフラ老朽化問題については、かなり前から対策の必要性を訴えてきました。2009年3月の衆院国土交通委員会では、政府に対策を急ぐよう求めました。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/171/0099/17103110099004c.html
 2012年には、中央高速道路笹子トンネル事故が発生するなど社会的な関心も高まりました。こうした動向も踏まえて、国土交通省など関係機関が2013年11月に「インフラ長寿命化基本計画を策定しました。基本計画では、老朽化に起因する重要インフラの重大事故ゼロを目標に、限られた予算を効果的・効率的に使うこととしています。そのためには、定期的な点検を実施し、早めの修繕等の実施によって、大規模な更新事業を抑制するとともに、一時期に集中しないように平準化することとしています。貴重な国民の財産である社会資本を大切に使い、将来に過大な負担を残すことがないよう計画的に進めていく必要があります。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/sosei_point_mn_000010.html