【いさむの一言(9月26日)】日本経済再生の正念場

78

「リーマン・ショック」から10年

 2008年に発生した「リーマン・ショック」と言う世界的な金融危機から10年が経ちました。日本においても、世界的な景気後退の影響を受けて、経済成長率(実質)は2008年度には▲3.7%、失業率は5%を超えるという深刻な事態に陥りました。
 その後の民主党政権時における事実上の金融引締め、緊縮型財政という経済政策の失敗もあり、日本経済の立直りは大幅に遅れました。自公連立政権が再スタートし、大胆な金融緩和と機動的な財政出動によって改善に向かい、2017年度には経済成長率1.6%、失業率2.7%までに回復しました。

 

本格的な経済再生には構造的な課題への対応が必要

 しかしながら、日本経済の本格的な再生は未だ途半ばです。デフレ傾向には歯止めはかかりましたが、未だ目標の消費者物価上昇率2%は達成されていませんし、所得増加も遅れています。障害となっているのは二つの構造的な課題です。第一は、人口減少・高齢化という社会構造の課題です。第二は、革新力・生産性の低下という産業構造の課題です。自公連立政権では、“アベノミクスの第3の矢”に構造改革を位置づけて、さまざまな政策を実行していますが、当初はこうした社会・産業の構造問題に対する認識が甘かったことは否めません。

 

成長力の高い日本経済を創出

 社会構造の課題に対応するためには、女性・若者・高齢者が働きやすい環境をつくることが必要です。“保育所待機児童ゼロ”などの子育て支援や“働き方改革”などの施策を推進しています。また、産業構造の課題に対しては、企業の研究開発や設備投資を促進する税・財政政策を推進しています。また、長期的な生産性を高めていくためには、人材の育成・確保が必要であり、教育施策の拡充も進めています。こうした政策の効果は徐々に表れてきてはいますが、未だ十分とは言えず、これからがいよいよ重要な局面です。
 政府・与党で策定した「経済財政運営と改革の基本方針2018」(いわゆる“骨太方針”)では、優先的に実行していく政策を盛り込んでいます。社会・産業の構造的な課題を克服して、将来にわたり成長力の高い日本経済を創出することが重要です。

経済財政運営と改革の基本方針2018