【いさむの一言(5月28日)】成長戦略のカギは人材の育成・確保にある

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成長戦略の提言を官房長官に申入れ

 日本経済を本格的に再生していくためには、長期的な成長力を高めていく必要があります。内閣では、毎年6月ごろに、これから必要な成長政策を盛込んだ「日本再興戦略」を改定しています。公明党政務調査会では毎年、「未来投資会議」での取りまとめに先立って、「戦略」に盛込むとともに次年度の予算に計上すべき事項について提言しています。今年は22日に菅内閣官房長官に提言書を渡し、申入れを行いました。(「成長戦略」申し入れ)

 

継続的な賃金の上昇による好循環の創出が重要

 将来にわたり、成長力の向上には経済の好循環を創出していかなければなりません。企業の収益の増加を賃金引上げにつなげ、その結果個人消費の増加による需要拡大を実現することです。そのためには、企業は、ICTや生産設備への積極的な投資により生産性向上を実現し、継続的な賃金引上げを可能にする環境を創っていかなければなりません。政府としては、研究開発やICT投資によるイノベーションの推進、多様で柔軟な働き方への改革を通じた人材の有効活用、新時代に適応できる人材を育成する教育投資の拡充などの施策を推進していく必要があると考えます。

 

コスト削減から付加価値拡大へ経営革新が必要

 「未来投資会議」に事務局が提出した資料によると、日本の労働生産性の伸率は近年かなり高いものの、絶対水準は依然として先進7か国の中で最低となっています。この差は日本の労働者の能力に起因するというよりも、企業の利益率の低さに主な原因があると分析しています。企業の販売価格を限界生産コストで除した指標である「マークアップ率」では、日本は他の先進国に比べてかなり低いのが現状です。企業の収益率が停滞しているため、労働生産性が向上せず、その結果賃金を引上げられないという悪い構造を打開していくためには、企業が“稼ぐ力”を高めることが必要です。従来の生産コスト削減による利益ねん出から、付加価値の高い製品・サービスを生み出す方向への経営革新が必要となっているのではないでしょうか。( 未来投資会議(第27回))

 

成長力向上には人材の育成・確保が必要

 長期的な成長戦略のカギは人材だと考えます。ITCの利活用、イノベーションの推進、経営革新などの成否はそれを担う人材にかかっていると考えます。幼児教育から高等教育まで、教育の質の向上と教育を受ける機会の確保のために施策を重点的に拡充していくべきだと考えます。また、産業構造の変化や経営の変化に適応する人材を確保していくためには、雇用の流動性を高めるなど多様で柔軟なシステムへの改革も必要になっています。