【いさむの一言(3月23日)】世界的な感染症拡大の危機を乗り越えるために

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爆発的に拡大する新型コロナウィルス感染

 中国を発生源とするCOVIT―19ウィルス感染症が、世界中爆発的に広がり、危機的な状況がつづいています。今のところ、日本では死者・重症者が急速に増加する事態には至っていませんが、感染者は日々増加しており、危機的な状況はつづいています。また、各種イベントの中止、学校の休校、外出の自粛などによって、社会や経済化活動に重大な影響が生じています。

危機的な状況にいかに対応するか

 この危機的な状況に対応していくため、多角的な対策を政府と民間が協力して実行していくことが重要です。
① 者・重症者の増加を抑制する医療サービスを確保する。
② 染拡大を抑制するための適切な対応をつづけていく。
③ 食・観光関連など深刻な影響が出ている事業者や労働者を迅速に支援する。(短期的な経済対策)
④ 機後の経済の早期回復と世界的な景気後退に対応するための機動的な経済対策の実行。(中期的な経済対策)

当面はキャッシュフローを円滑にすること

 感染症拡大の抑制が最優先であり、その間は人・物・金の動く気が鈍るのは避けられません。この間に、新たな需要を産み出すことは困難であり、短期的な経済対策としては、深刻な影響が出ている事業者等に潤沢なキャッシュフローを確保することが重要です。政府で既に決定した政策金融の活用を着実に拡大していくことが最優先だと考えます。また、当面の雇用を維持するための雇用調整助成金の弾力的な運用が必要です。法人税や消費税、社会保険料、公共料金等の納付猶予が有効だと考えます。補正予算の成立や法律・制度の改正にはどうしても一定の期間が必要なので、できるところから機動的に実施していくべきだと考えます。

中期的には可処分所得の増加による消費の拡大が重要

 中期的には、減少した消費を回復するために、可処分所得を増やす対策が重要です。国民に直接給付を行うことが最も効果的だと考えます。消費刺激を最優先に、高額所得者を除く全国民に消費税率引上げによる増収分を上回る規模以上(例えば5兆円)を定額で給付することが一案だと考えます。かつての「定額給付金」を実施した時には事務処理に相当な期間や費用がかかったことを考慮して、できるだけ早く実施できる簡素な制度とすることが重要です。所得税から戻す方式も考えられますが、非課税や納税額の少ない世帯には、別途給付する必要があり、制度が複雑になるのではないでしょうか。
 消費税率を引下げる案もありますが、引上げ時と同様に事業者の準備に少なくとも数か月の期間が必要であるとともに、その間は買い控えが発生する可能性が高く、効果には疑問があります。

長期的な対策も実行する必要がある

 当面の危機対策とともに、長期的な成長の達成につながる施策を実行していく必要があります。経済環境が厳しくなる中でも、賃金の継続的な上昇、働き方改革、テレワークを含むデジタル化の高度化などに取組んでいる事業者に対する助成を重点的に実施していくことが重要だと考えます。